2007年開業日記アーカイブ

※ 旧ウェブサイトの2007年の「開業日記」の記事のアーカイブです。

  1. 2007年12月10日 ミシュランガイドの魅力は?
  2. 2007年12月4日 忘年会
  3. 2007年11月18日 ブランドの信用
  4. 2007年10月25日 健康診断
  5. 2007年10月19日 左ひざの痛み
  6. 2007年10月7日 尿失禁パッドに対する誤解
  7. 2007年9月22日 腹腔鏡手術の進歩(27日記)
  8. 2007年9月12日 あと出しじゃんけん
  9. 2007年9月1日 月間1000km達成
  10. 2007年8月27日 あと250km
  11. 2007年8月23日 前立腺癌の放射線療法
  12. 2007年8月23日 ダイエットは貯蓄のごとし
  13. 2007年8月4日 5000km突破 
  14. 2007年8月4日 あいさつは誰がするべきか?突っ込みどころは?
  15. 2007年7月22日 ダイナミクス全国大会(25日記)
  16. 2007年7月21日 N700系のぞみ号(23日記)
  17. 2007年7月14日 努力は十分であったか?
  18. 2007年7月12日 初めての看取り
  19. 2007年7月7日 一周年記念パーティ
  20. 2007年6月28日 ビリーズ・ブートキャンプ
  21. 2007年6月22日 ミートホープの長男さん
  22. 2007年6月19日 泌尿器科に行きたくない理由
  23. 2007年6月12日 スポーツ医学講習会
  24. 2007年6月2日 開業一周年
  25. 2007年5月27日 空からの訪問者
  26. 2007年5月25日 王様のレストラン
  27. 2007年5月13日 スペイングランプリ
  28. 2007年5月6日 長い休みの終わり
  29. 2007年5月1日 連休前半
  30. 2007年4月24日 心肺機能の向上
  31. 2007年4月16日 大きな資産運用と小さな資産運用の話
  32. 2007年4月11日 NHKの姿勢(NHKのホームページから)
  33. 2007年4月7日 自転車用DVDプレーヤーを購入
  34. 2007年3月30日 干渉低周波治療器の導入
  35. 2007年3月28日 レイトショー
  36. 2007年3月24日 開業日記1周年
  37. 3月18日 手術数でいい病院はわかるか?
  38. 3月11日 エントロピー増大の法則
  39. 3月7日 やせる薬
  40. 3月1日 花粉症
  41. 2月26日 医療ごみの捨て方
  42. 2月24日 最新の画像診断(岡山地方会にて)
  43. 2月17日 講演会
  44. 2月11日 連休なか日の静かな一日
  45. 2月7日 連続ドラマ(自転車を漕ぎながら)
  46. 2月1日 1000人目の患者さん
  47. 1月29日 インフルエンザ
  48. 1月21日 納豆騒動
  49. 1月19日 現在の世界記録
  50. 1月14日 世界記録への挑戦
  51. 1月5日 仕事始め
  52. 1月1日 謹賀新年

2007年12月10日 ミシュランガイドの魅力は?

少し前の話になりますが、おいしい店の格付けで有名なミシュランの東京版が発売されました。テレビ局の取材合戦はあいかわらずうんざりするようなもので、常連客にはお気の毒なことと思います。きっと予約もとれなくなっていることでしょう。さて、食のガイドブックというのは日本国内にもたくさんあり、書店、コンビニにあふれているのにどうしてミシュランだけがもてはやされるのでしょうか。報道を聞く限りにおいてはミシュランの取材がそれほど徹底的なものとは思えませんし。
違いがあるとすれば、ガイドブックに載せてやるから金を払えというのか、ガイドブックの取材であることは隠して食事を食べて、おいしいと思うところだけ載せているのかの違いでしょう。後者は莫大な取材費がかかり、料理を食べ比べるのにも限界があります。安易なのは金を出させて、(記事も店に)書かせて編集するという方法なのは一目瞭然です。ですが世間の信用においてはこれほどの差がでるものなのかとちょっと驚きました。
世の中には広告媒体があふれており、こうして開業してみるとさまざまな媒体が「載せてやるから金をだせ」(もう少しオブラートにはくるんでありますが)と言ってきます。お付き合いもあれば、有用と思われるものもあり、それはそれでかまわないと思うのですが。
ごく最近、これは問題なのではと思ったのはインターネットの某有名サイトが検索の上位に現れるようにうちの会員になりませんか(お金を払いませんか)と言ってきたことです。検索サイトの横に広告を出すのはいい(許容範囲)と思いますが、検索結果を(サイトにお金を払っているかいないかで)恣意的に左右するというのは許容範囲の中なのでしょうか。少なくともここは「ただの検索サイト」ではなく「有料のものを優先した(がめつい)検索サイトである」と表示するべきなのではないかと思います。
NTTのタウンページにも医療エリアガイドというページがあり、地域の医療機関が(一部)載っています。しかしこのページには広告料を払った医療機関しかのっていないのです。最低でも新聞のように全面広告と入れるべき(もしくは掲載の基準を入れるべき)ではないでしょうか。

2007年12月4日 忘年会

昨年、ランチで忘年会をした話を書きましたが、今年はスタッフのご主人、ご家族のご理解とご協力を得て、名古屋にでかけてきました。オーダーバイキングの中華料理という私の知らないジャンルでした。通常のバイキングと異なり、ほしいものを頼むといくらでも作ってくださるというありがたいもので、くいしんぼで自制心の足りない私にはなかなか危険な料理です。しかも量がどれくらい出てくるのかわからず、注文するのもどきどきものです。スープだけでも2種類頼み、感覚的にはふだんの中華のコース料理の倍は頼んでいるかなという中盤戦、スタッフからは次々に追加注文が飛びます。食べきれるかなと、またどきどきしていると、心得たギャルソンが「少し少なめに」しておきましたと小さめの皿を運んでくれます。これくらいなら食べられそうかなと思うまもなく、さらに次々に注文が飛びます。こころなしかギャルソンの顔が引きつっているようにも見えました。しばらくして運ばれてきたご飯、麺類の類はとてつもなく大きな皿ででてきて完全にギブアップでした。残しては悪いとそれまでの料理を少しずつおかわりしていたつけも大きく、麺類が若干残ってしまいました。それでもデザートは別腹で一人二品~三品いただきました(ゴメンナサイ)。個室を用意していただいたこともあり大変楽しい夕食を楽しむことができました。
今回、2次会を予約していなかったのが痛恨でどこへ行っても行列、名古屋の勢いを感じました。一宮まで戻ってコーヒーを飲んで別れましたが、来年に向けてエネルギーと脂肪(!?)を蓄えることのできた一日でした。

2007年11月18日 ブランドの信用

船場吉兆の牛肉産地の誤表示(あえて偽装とは書きません)の記事をみていて、「本物だと思っていた、本店に問い合わせると但馬牛ではなく鹿児島産だといわれた」という心斎橋店の幹部の話がのっていました。これは、心斎橋店の幹部が味の違いがわからないのか、品質の管理が十分出来ていないことなのか、鹿児島牛が同じくらいおいしいのか、どうなのでしょうか。私はきっとこの3つがすこしずつ関与しているのではないかと思います。
姫路にすんでいたときに近くで開店された鉄板焼き屋さんは、大変おいしいのですがリーズナブルな値段でした。どこの肉かと尋ねると「これは鹿児島産です。名前が通っていないので比較的やすいのですが、おいしいでしょう?」と説明してくださいました。またいままでを振り返ってみて、おいしかった店というのは(ジャンルをとわず)ほとんどがテーブル1~2とカウンターというオーナーシェフの目の届く店であったように思います。店を守っていこう、目の前の客に喜んでもらおうという若手料理人の気持ちが伝わってくるような店にこそ感動があった、そう思います。
もちろん正しい表示をしていない店に責任があるのは当然ですが、みずからの舌で確かめずに、ブランドをありがたがっている客の方にも問題があるのかもしれません。おいしいか、おいしくないか、払った値段に値するのかしないのかは自分の舌で判断すればよいのですから。
こと食べ物に関して言えば大きな店、有名な店よりもいいところが探せばたくさんあります。病院、診療所に関してもそうですよ、といいたいところですが、そこは客観的な評価に待ちたいと思います。

2007年10月25日 健康診断

9月に結核と肺がんのチェックのために、胸部X線写真を撮りました。医師会の読影会から帰ってきた結果が、「要精密検査」で、右の肺野に影があるからとのことでした。自分の目でみても確かに肋骨の間に影があり、血管を巻き込んでいるようにも見えます。聴いた瞬間、50歳で肺がんの手術をした父のこと、数年前に肺がんでなくなった同級生の内科医師のこと、医院を開設するのに背負った借金のこと、などが頭をよぎりました。
いままで、「健診というのは病気を見落とさないために正常な人もずいぶん網に入れてしまうもので、そこから精密検査で病気の人を選び出していくものだから心配しすぎないように」と、本当に何千人の人に話してきたことかと思うのですが、なかなか平静ではいられません。改めて精密検査の結果を待つ人の気持ちを学ぶことになりました。
胸部CTを撮っていただく間、終わって結果を待つ間、本当にどきどきものでしたが、結果は「異常なし」でした。X線写真はしばしばこのようなことが起きるのです。ホッと胸をなでおろすとともに、検査を勧めることばも気をつけようと思いましたし、自分の健康管理、危機管理についても考え直さなければならないなと思いました。

2007年10月19日 左ひざの痛み

自転車は体にやさしいスポーツと思っていましたが、最近急に左の膝に違和感を感じ、階段を降りるときなどに軽い痛みを感じるようになりました。他に原因は考えにくく、おそらく自転車の漕ぎすぎなのだと思います。自転車に限らず、スポーツをすると関節などからだのあちこちが(鍛えられるとともに)傷つき、休んでいる間に修復されるのでしょうが、8月に1000km漕いだあと、傷の修復が不十分なままとうとう痛みが感じられるほどになってしまったのかな、と考えています。しばらく休んでみて回復しないようなら整形外科の先生に相談した方がいいのかもしれません。前にも書いたことではありますが、過ぎたるはおよばざるがごとし、を痛感しました。

2007年10月7日 尿失禁パッドに対する誤解

先週名古屋で行われた「女性の排尿障害」に関する講演を聴いてきました。名古屋大学の女性泌尿器科医である先生のお話だったのですが、大変勉強になりました。その中で、生理用品と尿失禁パッドの材質は全然違っていて、生理用品は尿をすわず、かぶれや膀胱炎の原因となりうるし、尿失禁パッドは経血をすわない、という話がありました。(世間的には知られていなくても、お前達泌尿器科医は当然知っていなければいけないのでは、という突っ込みもあるかもしれませんが、その先生でさえ最近までご存知なかったそうです)
女性で少量の尿失禁に悩ませれている方は多く、生理用品で対処している方も多いのではと思います。テレビの青い水が吸い込まれていくコマーシャルも誤解を生むもとだと思いますが、メーカーも誤解を招かないように表示や宣伝をする必要があるのではと思いました。
他にも間質性膀胱炎や尿失禁に対する治療法についてなど面白い話を聞くことが出来ました。我々の世代(といっしょにすると私より若い講師の先生に失礼かもしれませんが)では女性の泌尿器科医は少ないのです。どうしても男性医師に尿失禁の相談をするのが抵抗がある方は名古屋大学に問い合わせてみるのも良いかもしれません。(注 他にも名古屋市内には高名な女性泌尿器科医がいらっしゃいます。念のため)

2007年9月22日 腹腔鏡手術の進歩(27日記)

久しぶりに岡山で開かれた日本泌尿器科学会岡山地方会に行ってきました。今回は腹腔鏡手術(お腹を大きく切らずに内視鏡を差し込んでする手術)に関する検討が行われていました。すごく若い先生、と思っていた先生方がアメリカや他大学でしっかりと修行されて堂々と発表されている姿をみて、時代の移り変わりを感じました。少し前までは枕元で麻酔をかけている麻酔科の先生が、「自分だったらがんの手術だったら腹腔鏡でしてもらおうとは思わない」とおっしゃっているのを聞いたりしていましたが、年々技術は進歩しており、できることも広がってきています。いつまでも昔の知識でこの手術は腹腔鏡がいいけど、こっちの手術はダメなどと決め付けていてはいけないようです。
当院のように入院施設をもたない診療所としては、常にアンテナを張り巡らせてどこの病院がどんな治療が得意か、どんな治療を希望している患者をどこへ紹介したらよいか、情報をあつめ続けていかなければなりません。これからもいろいろな学会、研究会に顔を出し、情報収集に努めて生きたいと思います。
治療法が複数ある泌尿器科の病気にかかった場合、いきなり大きな病院にいくよりも、うちに来てもらった方が、十分な相談の上でよりよい選択をできる、そういう医院でありたいと思います。

2007年9月12日 あと出しじゃんけん

今日テレビで救急の現場で飛び込みで受診した患者が他の心肺停止状態で運ばれてくる患者を受け入れるためにすぐにみてもらえず、転送された先で亡くなられたというニュースが流れていました。テレビの司会者は「たとえ1分、1秒でも診るべきだったのでは」というコメントをしていましたが、1時間先に亡くなるとわかっていれば当直の先生もきっと先に診られたのだろうと思います。それがわからないときに、どの患者からみるか、夜中においてはマンパワーの限界もあり、むつかしいところではありますが、報道にあったように「これから心配停止状態の患者さんが運ばれてくる」という情報があれば、歩いてきた患者さんは後回し(というとすごく悪いことをしたような表現になりますが)になり、数分のうちに息を吹き返すかどうかの患者に全力をすすぐべく準備をする、というのが当たり前の対応ではなかったかと思います。もちろん調子が悪くてみてもらえなかった患者さんにとっては不幸な事態ではあったと思いますが、決して当直医の責任でも、病院の責任でもないと思います。こういう報道があるたびに、勤務医のこころは折れていくのだと思います。そうしてますます時間外の救急医療を受けるチャンスは減っていくのです。
結果をみて、「こうすればよかったじゃないか」というのは簡単なことです。あとから出せばじゃんけんでも全勝できるでしょう。いろいろな可能性を考えながら、より高い確率で人の命を助けられるように努力している勤務医の先生方のこころをこれ以上おらないでほしいと思います。
新しい厚生労働大臣は産婦人科の先生が少なくなったのは待遇が不十分だからであって、これから保険点数などで考えると言っていました。保険点数は最近さがったわけではありません。もちろんお金がほしくないわけではありませんが、多くの勤務医はその努力に対し感謝と評価がほしいのです。ありがとうの一言にどれだけむくわれた感じがするかわかりません。うまくいって当たり前、結果が悪ければ医療ミスという世の中の風潮(多くはマスコミがあおっていると思いますが)の中で、「チョキを出せば勝てたのにグーを出すなんて馬鹿じゃないの、けしからん」とたたかれ、心を折られることがなければ、これほどの勤務医不足はおこらなかったと思います。勤務医不足と救急体勢の後退に関しては毎日新聞とTBSに大きな責任があると多くの医師が感じています。

2007年9月1日 月間1000km達成

いろいろなアクシデント、用事の発生により終盤は結構大変でしたが(30日84km、314日58km)昨日31日の23時半ごろついに月間1000kmを達成しました。最後はかなりきつく、他の用事にも影響を与え、人にも迷惑をかけながらでしたが、人間だれもみていないとかえって意地になるものだと思いました。ただこの間2万Kcal以上を消費しながら500gしか減っていないというのは、ずいぶん食べ過ぎたものだと痛感しました。人間有酸素運動だけでは体重を減らせないということだと思います。考えてみればあたりまえで、激しく運動すれば食事に関係なく体重が減っていくのなら各種スポーツ選手の体重はじきに無くなってしまうでしょう。やはり適切な食事と組み合わせてこその減量なのだと思います。9月の目標は走行は500km、しかし体重は(食餌療法の併用により)1kgの減少をめざす、としたいと思います。誰がみていなくてもこうして宣言することの効果は8月ではてきめんでした。9月も味をしめてやってみたいと思います。

2007年8月27日 あと250km

8月4日の日記で(調子に乗って)ローラー台での自転車漕ぎを1ヶ月1000kmする、という宣言をしてしまいましたが、当てにしていたお盆休みがいろいろあってほとんどこげず、5日前、約10日を残して500kmほぼ半分と絶望的な状況になっていました。挫折はするにしてもこのままでは情けないと思い、そこから奮起し、50~70kmずつこいで(東京に出張した26日は休み)あと5日を残し、750km、あと250kmという状態となりました。平日だけで用事もあるなか50km平均というのはちょっとむつかしいかもしれません。断念するのは悔しく、もう少しだけがんばってみたいと思います。とはいえ50km漕ぐには準備をいれて2時間はかかり、毎日これだけの時間を捻出するのは大変そうです。ちょっと手前で挫折ということになりそうで、格好悪いのですがどうなるでしょうか。

2007年8月23日 前立腺癌の放射線療法

数日前、夜のニュース番組でがんの新しい治療法としてCTと組み合わせた新しい放射線療法が紹介されていました。その紹介の仕方として、「放射線をがんのあるところだけにあてる」というのと今までの放射線治療は2方向から放射線をあてていたが、新しい治療では360度から当てるという説明がありました。2方向からあてる、などというのはずいぶん古い方法で、今回紹介された方法以外でもさまざまな工夫によりがんに当てる放射線を減らさずに、正常な部分への放射線を減らす努力というのがなされています。時間の制約があったにせよ、そういう努力に敬意を払うことなく、特定の機械だけが圧倒的に優れていると報道するのをみると、これは報道番組なのか、それともコマーシャルなのかとかんぐりたくなります。放射線治療はここ20年格段の進歩を遂げていますし、多数の治療法をあちこちの施設で受けることができます。よもや間違って九州や北海道の患者さんが手術や地元での放射線治療をキャンセルして東京まででかけていかなければいいのにと思います。

2007年8月23日 ダイエットは貯蓄のごとし

先日特定健診の講習(2回目)に行き、日曜日1日お勉強をしてきました。メタボリックシンドロームやその手前の方にどうやって食事療法、運動療法を勧めるかという話しが中心だったのですが、本当にダイエットはお金をためるのといっしょだな、と思いました。まいにち120kcalほど食事を減らすことで1ヶ月に500g、半年で3kgやせられる、という話しは大変魅力的なのです。しかし毎日500円ためていけば1ヶ月に1万5千円、半年で9万円余分にためられるか、というとこれはなかなか困難です。食餌療法も毎日の食事でこつこつためて(?)もどこかで暴飲暴食をすると吹っ飛んでしまう、それがきっかけでこつこつためることがいやになってしまうということがありそうです。もちろん暴飲暴食をしないという意識付けも大切なら、たとえ暴飲暴食がたまに入っても、毎日の努力は決して無駄にはならないということも指導の時には強調すべきなのでしょうが。私が保健指導をする日が来るかどうかは別にして、自分自身の意識付け、教育という意味では大変意義深い講習会でした。

2007年8月4日 5000km突破 

昨年のクリスマスから主として(というよりほとんど)ローラー台の上で自転車を漕いでいる話は何度となく書いてきましたが、昨日ついに5000kmを突破しました。1年7000kmを目標としてやってきたので、7ヶ月ちょっとで到達したのは満足です。これも心肺機能の向上のたまものと思います。ただ体重の方は目標ほどは減っていません。これは食べ過ぎのたまもの(?)なのですが、これからもう少し減らしていこうと思います。ズボンは買い換えて細くしましたが、シャツの胸回りは少しきつく、筋肉が少し戻ってきたかもしれません。ここは思い切って、8月はお盆休みもあるし、1000kmを目標に頑張りたいと思います(とんでもない宣言をしてしまった!?)。現在の巡航速度は28km/hぐらいです。20kmまでは30km/hで漕げました。今年中に30km/hの速度で40kmいけるようになれたらいいな、と思います。心拍も含め、いろいろな数字が向上してくるのはとても励みになります。これがなければ飽きっぽい私がここまで続くこともなかったろうと思います。

2007年8月4日 あいさつは誰がするべきか?突っ込みどころは?

今朝のニュースに当愛知県から当選した国会議員が公職選挙法に抵触する恐れのあるあいさつ文をHPの管理業者に依頼し、文書を作成してもらったが、指摘を受け、慎重を期して削除したという記事が載っていました。「当選お礼ではなく決意表明にしてほしい」と依頼し、文書を作成してもらったとありますが、決意表明を外注するという国会議員に期待していいものか?と大変不安になりました。きっとさぞかし忙しい方なのだろうと思いますが、この記事が本当だとしたら、とんでもないことだと思います(うそがあればちゃんと抗議をして訂正記事を載せさせてくださいね)。あいさつや決意表明を業者任せにする、しかもそれが最初の決意であれば、「力の限り頑張ります」という言葉のなんとそらぞらしいことかと思います。新聞も、公職選挙法も確かに大事かもしれませんが、突っ込みどころが違うのではと思いました。
「事務所によると~」以下の文章はあたかもHP業者の責任で、事務所には責任は無く、本人は関与もしていないというような記事となってます。小さな問題かもしれませんが、早くも責任逃れでしょうか?期待していただけにとても残念です。がっかりしました。

2007年7月22日 ダイナミクス全国大会(25日記)

横浜で当院でも使用している電子カルテ「ダイナミクス」の全国大会が行われ出席してきました。この電子カルテは当時大阪で開業されていた吉原先生が開発され、口コミでユーザーが広がって行ったという、電子カルテとしては特異なスタートを切ったソフトウエアです。現在では2000を越えるユーザーが使用していますが、値段が安く、使い勝手がよく診療に大変重宝しています。全国大会ではいろいろ工夫して改造して使っている先生方の話や、これから来る電子レセプト(保険請求を電子情報で送る)などの話しを伺いました。どの話しも大変おもしろく興味深く聞かせていただきましたし、前夜に行われた前夜祭では中華街の名店でおいしい中華料理をいただき、他のユーザーの先生方と楽しく語らうことができました。本当に同じ電子カルテを使っているというだけでこれだけ仲間意識をもってお付き合いできるということが、不思議なのですがとてもすばらしいことと思えました。余興のテーブルマジックもすばらしく全くタネがわかりませんでした。天気は雨模様ではありましたが、とても楽しい充実した週末を過ごすことができました。

2007年7月21日 N700系のぞみ号(23日記)

22日に横浜で電子カルテ「ダイナミクス」の全国大会があり前日の前夜祭から出席してきました。学会的な部分と親睦会的な部分を兼ね備えた楽しい会でしたが、行きの新幹線で偶然、7月1日から走り始めたN700系に乗ることができました。外装、内装とも700系にかなり似ているので(よくみると微妙に違うのですが)気がついていない人も(というより関心がない人?)多いようでした。空気抵抗を意識した先頭車両の曲線は美しいのですが、なぜかその「顔」は機能を研ぎ澄ました美しさ(フォーミュラーカーや戦闘機のような)を感じませんでした。どうしてかな、と家に帰ってJRのページを開きよくよく眺めてみたのですが、ライトの形状のせいのような気がしました。車や電車の先頭はライトを目とした人の顔のようにイメージされますが、N700では鼻の穴になっているように思います。0系の丸目が100系の細目になってきつい印象になったと思う人は多い?のではないかと思いますが、N700ほど低い位置で離れてあるとどうにも目としてイメージできず、結果鼻の穴になってしまっているようです。これは空力抵抗とライトの効率をとことんまでつきつめてこうなったのか、すばらしいデザインと考えてこうなったのか、考えた人に聞いてみたい気がします。
乗り心地や細部をリファインした車内はとても快適で、一日4往復しかないこの列車にのれたことをとても幸運に思いました。

2007年7月14日 努力は十分であったか?

先日、多くの患者さんに支持され忙しくされている先輩泌尿器科開業医の先生と会食する機会がありました(というより、お願いして機会をつくっていただいたのですが)。その秘密はどこにあるのか?大変興味があったのですが、わたしなりに得た結論は、工夫と努力につきる、ということでした。患者さんのニーズに答え、内科の先生方と診療内容で差別化を図り、勤務医時代から新たな芸域を広げていく努力を怠っていないということです。ともすれば、泌尿器科だから仕方が無い、落下傘だから仕方がないと泣き言ばかりを言い、ここで綴っていた私としては衝撃を受け、反省させられました。改めて自分に問いたいと思います。努力は十分であったか?患者さんのニーズに応えていたか?もちろん努力をしていなかったわけではないのですが、その先輩開業医の先生をみて衝撃を受けるとともに反省させられました。今日から3連休ではありますが、この間に戦略を練り直し、ただ待つのではなくいろいろと手を打って行きたいと思います。もちろんその先生のやっていることをまねるというのではなく、自分のやりたい医療の実現を図っていくつもりです。

2007年7月12日 初めての看取り

亡くなる時どこで亡くなりたいか、あるいは亡くなる前の時間をどこで過ごしたいかと聞かれて「自宅で」という方は多いと思いますが、現実にはさまざまな事情でそれがかなわないことは多く、大多数の方が病院で直前の時間を過ごし、亡くなっています。私は勤務医の時にも(少ない症例数ではありますが)看取りを行っていました。開業すればできるだけ希望に応じて協力して行きたいと思っていますが、新規開業ではなかなかそういう出会いもありませんでした。そうした中、先日、近くの病院から紹介していただいた方を初めて看取らせていただきました。家族の皆さんに囲まれて静かに息を引きとられた安らかなお顔が印象的でした。私もいつの日かこういう最後を迎えられたらと思いますし、そう希望される方の力になれたらとも思います。最後の最後はご家族も不安な場合があるかも知れません。そういう場合はできる限り家で過ごした後、病院にお願いするというのもあっていいと思います。ご冥福をお祈りし1年ぶりの死亡診断書を書きながら、診させていただいた期間は短かったけれどもこの患者さんのことは忘れないだろうな、と思いました。

2007年7月7日 一周年記念パーティ

昨年6月2日に開院した当院ですが、無事(つぶれずに)1年を迎えることができました。お世話になった方々を招待して大々的にお礼をするべきなのかも知れませんが、そこまでの(精神的、金銭的)余裕がないのと、私には似合いそうもありません。そこで職員とひとつのテーブルを囲んでのささやかなパーティを開きました。忘年会をランチでしたことは前にも書きましたが、今回は土曜日に、名古屋まで出かけることにしました。たまに出かける大都会はふだんの郊外の職場とは別世界で、着飾った人々が行きかっていました。そうそう、今日は七夕。でかけてきているカップルも多いわけです。よくみると浴衣姿の女性もあちこちにみられます。あいにくの曇り空で星空をながめることはできませんでしたが、高層ビルから眺める夜景はとてもきれいで、食べ物もおいしく、とても楽しい一周年となりました。
すでに2年目に突入していますが、開業前に心配していた、退屈で困る生活とはまったく無縁な気がします。ますます楽しく充実した仕事がしていけたらと思います。
ご招待することはできませんでしたが、開業に際しご支援やお祝いを下さいました皆様、改めてお礼申し上げます。ありがとうございました。

2007年6月28日 ビリーズ・ブートキャンプ

私は睡眠時間が基本的に短いので(暇なときに居眠りをしていることもありますが)深夜の通信販売番組を時おりながめています。「北の町から南の町まであなたの夢を~♪」などのフレーズやここの社長さんの甲高い声も大好きなのですが、特に健康系器具のたぐいはルームランナー以来怪しいものが続いており、ぶら下がり健康器具やおなかを押さえるもの、おなかをゆすぶるものなどとても健康に結びつきそうにないものやステップ系の続けばやせるのかもしれないけどそんな面白くなさそうなものは続かないだろうというものまでさまざまなものがありました。前振りがながくなりましたが、こうしたものの延長に今、巷で話題のビリーズ・ブートキャンプがあるわけです。内容についてはいまさら私が説明するまでもないでしょうが、先日これが本当にやせて健康になることにつながるかどうかが友人との間で話題になりました。実際にやった人に話に聞くとこれがかなりの運動量で翌日にはかなりの筋肉痛をまねくとのことでした。とてもきついのにビリーが一生懸命励ましてくれ、追い立ててくれるのでその気になってしまうそうですが、これは良いようでちょっと気になります。1週間で2kgの体重減少もみられたとの話も聞きました。どうもいままでの健康器具とは別次元の効果がありそうです。つい最近健康スポーツ医の講習を受けに行ったとき、必要な運動量を示してあげることの大切さが説かれていましたが、必要な運動量を示してあげても、楽しいことでなければ長くは続かないと思いました。ジョギングやウォーキングはほとんどの人にとって面白いものではないのです。このビリーズ・ブートキャンプはその逆で楽しいかもしれないけどそれが過剰の運動量になって健康を害してしまうことが危惧されるように思いました。
私も自転車に乗っていて思うのですが、適切な運動量というのは個人差がかなりあります。DVDがよくできていればいるほど、楽しさに引っ張られて心肺機能を越える運動をすることにならないかどうか心配です。私の一番のお勧めはこれも心拍計をつけてすることですが、それが無理ならば、息が上がってきついとおもえば迷わずポーズボタンを押してDVDを止め深呼吸をしてから次のステップに進むことだと思います。できれば(死者が出る前に)テレビでも注意を訴えていただければと思います。50万部売れたとのこと、みんながまじめにやれば今年中には死者が出そうです。(これもできれば)心肺機能が低い人向けの初心者版、中級者版を発売していただければいいのではと思います。

2007年6月22日 ミートホープの長男さん

現在ホットなニュースのひとつにミートホープの「牛ミンチ」の問題があります。「このくらいのこと」は世の中にきっと沢山あるのでは、などと書くとまじめに仕事をしているひとや、消費者の人から怒られるのかも知れませんが、なんとなくそう思います。もちろんそれを肯定するわけではありません。損得だけをとってもわずかな金額を節約するために企業として致命傷を負いかねないリスクを負って詐欺まがいのことをするのは割がいいとはとても思えません。
社長さんの記者会見を聞いているとほとんど親にいたずらを見咎められた小学生並みのいいわけ、というように聞こえましたが、その横から「本当のことを言ってください」としぼりだすようにいっていた役員の長男さんが印象的でした。きっと以前から、この詐欺まがいの行為を苦々しく思い、なんとかせねばと思っていたのではないでしょうか(根拠はありませんが)。雪印、不二家の例をあげるまでもなく、わかりゃしない、ばれやしないという悪事は内部告発などで露見することは多く(本当は必ずと書きたいのですが、必ずではないのでしょうね)、露見したときのダメージはほとんど致命的といってもものです。とてもわりがあわないと思います。
もしも会社がこのダメージを乗り越えて再生することができたなら、そのときにこの長男さんが残ることができたなら、本物のおいしい、安全な肉を供給して大勢の人に喜んでもらえるようがんばってほしいと思います。

2007年6月19日 泌尿器科に行きたくない理由

先日大阪で泌尿器科医と一般開業医を集めた研究会がありました。EDや過活動膀胱などについての講演の後、アンサーチェッカーを用いた泌尿器科医と一般開業医の意識調査が行われました。病院に勤務する泌尿器科医に一般開業医がどのタイミング(どのような状況になれば)紹介するかなどの設問に関連して、泌尿器科に(なかなか)紹介しない理由の中に「患者が泌尿器科に行きたがらない」という選択肢があり、それを選ぶ開業医の先生がかなり多く見られました。私としてはもう一段突っ込んでその行きたがらない理由を分析して欲しかったのですが。
そういえば最近送られてきたM井ホームの医院建築例の紹介のパンフレットの中に泌尿器科の待合室のプランの紹介があって、お互いが顔をあわせなくてすむよう丸い待合室の壁を向いていすを並べていますという紹介がありましたが、そんなに泌尿器科を受診することは恥ずべきことなのでしょうか。こういう偏見を除いていくのは(大変かもしれませんが)我々の大切な仕事のひとつと思います。
泌尿器科に何故行きたくないか、考えられる理由は「下半身の診察が恥ずかしい」(多くの場合誤解です)「おしりに指を突っ込まれるのはイヤ」(少なくとも私はめったにはこの診察法をしませんが)「あそこは性病をみるところ」(これも誤解で腎臓から膀胱、尿道にいたるまでいろいろな場所のいろいろな病気をみるところです)などでしょうか。他にも考えられるかもしれませんが、我々は自分達の専門性に誇りをもっています。簡単に解決する問題はもちろんそれで結構ですが、初期治療で解決困難であった場合、偏見を捨てて門をたたいていただければ幸いです。

2007年6月12日 スポーツ医学講習会

6月9日、10日と土日をまるまるかけてスポーツ医学の講習会を受けてきました。土曜日5時間半、日曜日7時間半のハードな授業でしたが、内容は面白いものが多く大変勉強になりました。メタボリックシンドロームはいまや知らない人がいないほど有名になりましたが、健診などでメタボと診断された方に食餌療法、運動療法を指導するのに開業医も勉強すべしとのことのようです。もちろんいくつになっても勉強です。健康維持のためどのくらいの量を運動すべきかということはたしかに大切(何人もの講師の先生が力説していました)ですが、どうやって続けさせるかが問題で、(私の考えとしては)楽しくなければ運動は続かない、数字で進歩が現れなければ続けられないと思うのです。たとえばゴルフでスコアを一切つけず、練習場でも目標の距離が一切ないとしたら面白いでしょうか。野球やサッカーで勝ち負け、得点なしでやるとしたらどうでしょう。もちろん体を動かすことはそれなりには心地よく、まったく楽しくないわけではないでしょうが、凡人は(少なくとも私には)続けられそうにありません。本当に多少楽しいぐらいのことでも半年、一年と続けるのは大変なのです。
私は先生方が心拍計の話をされなかったことが驚きで、持続的な有酸素運動には心拍計はかかせないものであるし1万円を切るものもあるので、メタボの全ての人々に持ってほしいと考えています(もしかしたら国策で配布したら医療費が減るかも?)。これさえあればウォーキング、ジョギング、サイクリングがより楽しいものになることが期待されますし、同時に過剰な負荷による事故を防ぐことにもつながると思われます。
食事の話にたとえればどんなに健康に良い食事の作り方を力説しても、おいしくなければ、口にはいらなければ机上の空論に終わります。メタボの入り口にいる方、メタボ初期の方には楽しく安全に運動していくことがとても大切です。心拍計がどんなものか興味のある方はお見せしますし、貸し出しも考えておりますのでご相談ください。

2007年6月2日 開業一周年

ついに開業から1年を迎えました。多くの人の支援やアドバイスをいただいたこと、多くの友人や親戚からお祝いや励ましのことばをいただいたことなどを思い出しました。準備の最初のころだまされやしないかといろいろな業者の方に対して疑心暗鬼になっていましたが、開業にこぎつけてみればほとんどの方は顧客のことを一生懸命考えて下さっていました。皆様にこころよりの感謝を改めて表したいと思います。ありがとうございました。また近くの病院での実績があるわけでもないのに(きっとこわごわ)来院いただきました、多くの皆様にも心から御礼申し上げます。
ふしめふしめに思うことですが、開業してよかった、スタッフを含め出会った人々に恵まれたと思います。この恩はお礼を申し上げるだけでなく、これから接する方に親切にしていくことで返して行きたいと思います。日々の診療で丁寧な診療をこころがけるだけでなく、次に開業を目指す人、ダイナミクス(電子カルテ)を使いたい人、あきばれネットのビジネスブログを使いたい人などにも(初心者ならではの失敗談を含めた)アドバイスを差し上げたいと思いますので興味のある方はご連絡いただけましたら幸いです。

2007年5月27日 空からの訪問者

さわやかな週末ですが、企業健診のレポート作成もあり、今日も出勤しています。さて院長室から窓の外に目をやると、屋根の上に何かものがあります。なにかなと思って窓によってよくみるとラジコンヘリコプターでした。非常に軽量、コンパクトに作られており、どのようにコントロールするのか大変興味がありますが、持ち主もおらず、尋ねることもできません。きっと持ち主にとっても大切なものと思いますのでできるだけ早く返してあげたいと思います。もし、持ち主の方や友人の方がこのページをご覧になりましたらご連絡いただけましたら幸いです。三十数年前に兄と一緒に「模型とラジオ」や「子供の科学」を読みふけっていたころを思い出し、大人になったらこういうラジコン(当時はこんなコンパクトな電動ヘリコプターはなかったと思いますが)がほしいなと思ったことを思い出します。
幸い(少なくとも見かけは)こわれてもいなさそうです。ご連絡をお待ちしています。

2007年5月25日 王様のレストラン

いっとき浴びるようにみていたDVDによる映画鑑賞もちょっとあきて、以前に(面白いよと)録画していただいたテレビドラマの「王様のレストラン」11話を一気に(4日間で)鑑賞しました。三谷監督の作品は波長が合うのかとてもおもしろく観ることができるのですが、今回は小さなフレンチレストランと当診療所を少し重ね合わせてみて、前とは違ったふうに味わうことができました。いろいろな個性をもったメンバーがそれぞれにいろいろな人間模様を描きながら、レストランに対する思い、客に対する思いがメンバーを固く結び付けている、その部分が今回はとても強く感じました。もちろん三谷作品のユーモアは作品の隅々まであふれておりまた近いうちにもう一度みたいなと思いました。ラジオの時間、有頂天ホテルなどの映画作品ももう一度そのうちにと思います。

2007年5月13日 スペイングランプリ

突然のモータースポーツの話題ですみませんが、F1のスペイングランプリが本日決勝で、昨年結成されたばかりのスーパーアグリの佐藤琢磨選手が8位入賞を果たして1ポイントを獲得しました。最後の十数周はルノーとの手に汗握る戦いでしたが、ほんのわずかの差ですべりこみました。昨年はほとんど最下位近くの順位かリタイアばかりでしたが、今年に入っての成績はすばらしく、上位をうかがう勢いで入賞も十分チャンスはあると思われていました。8位とはいっても、むかしからのノウハウをもって何十年もやっているところや何十億円もの予算を自由に使える大自動車メーカーを相手にプライベートチームが果たしたことを考えると古参チームの優勝にも匹敵する快挙だと思います。
我々のような小規模の医療機関としてはとても励みになる話で、大病院に臆することなくフットワークと誠意と熱意で勝負していきたいと思いました。これからもスーパーアグリと佐藤選手を応援したいと思います。

2007年5月6日 長い休みの終わり

いい天気の日が続いた連休でしたが、最後の今日は雨の一日、ここでゴルフを組んだ方々、お気の毒でした。私は久しぶりのボーリングを楽しみましたがライバルである二男に惨敗、向こうが圧倒的好成績ならそれもよしなのですが、こちらが近年まれに見る不成績だったのでちょっとストレスがたまりました(遊びに行ってストレスをためては世話無いのですが)。次は180台での勝負をしたい?ものです。
連休は連休で楽しめたのですが、そろそろ仕事がしたくなってきました。
もうすぐ1年をむかえて、ノートン関連のソフトなど1年で契約が切れるものが次々と警告を発し始め、やっとの思いでソフトの更新をすることができました。この手のセキュリティソフトがちゃんと動いているかどうかは確認するのがむつかしいと思うのですが、振り返って1年無事にシステムを守ってくれたことに感謝し、信用してお金を払うことにしました。6台のコンピュータをひとつひとつ作業するのは結構大変でした。考えてみれば毎年この時期に更新するのは結構いいのかも知れません。(忙しくなっても時間的余裕がありそうです)

2007年5月1日 連休前半

好天に恵まれた連休となりましたが、遠出もせずに自転車をこいでいます。まだまだ旅行に行くには金銭的、精神的余裕がありません。というより、卒業してからずっと勤めをしていた身としては、事業、自営業というのは(大変な部分もありますが)結構楽しく、刺激的です。遊園地のジェットコースターよりもスリリングで競馬や麻雀より(人生をかけているという意味で)賭博的であるのかもしれません。仕事自体がとても面白く当分退屈はしそうにありません。実際、休んでいても早く連休が終わらないかななどと考えてしまうこともあり、連休は連休にしかできないことをしておかねばと思い直しています。
さて、連休前半(といっても28日は半日営業)ではローラー台の上で200kmを走行し、「明日への記憶」「プリティブライド」「プライベートセックス」「恋におぼれて」「最後の恋のはじめ方」などをみました。(他にも2本見ましたが、もうひとつで途中やめしたので紹介を避けます)
どれもおもしろかったのですが、ラブコメのすきな私としては「最後の恋のはじめ方」を推薦したいと思います。
体重の減りはもうひとつですが、血圧は少し下がり正常化しつつあります。血液検査も楽しみな気がしてきました。食べるものを一切我慢せず、映画と自転車を楽しみながらやせられたら本が書けるかも知れません。

2007年4月24日 心肺機能の向上

DVDを見ながら自転車を踏むようになって、テレビを見ながらよりも気が散りにくいせいか、集中して長時間こげるようになってきました。平均時速も当初の23~24kmから最近では28~29kmになってきました。心拍計のアラームに従い心拍が148/分を超えないようにしていますのでこの平均速度の向上は私の(非常に低かった)心肺機能が人並みの程度になってきたことによるのではないかと考えています。実際自転車をこぐのをやめると2~3分で80/分以下に脈は落ち着き、ハーハーゼーゼーいう時間は大変短くなっています。テレビドラマも1-3月期にはたくさん見ていましたが、今はDVDで映画をみるのに忙しく今はひとつも見ていません。最近みておもしろかったDVDとしては「10日間で男を上手にフル方法」(これはHow to lose a Guy in 10 daysと原題にあるので男にフラレル(もしくは嫌われる)方法が正しいのだと思いますが)、「死ぬ前にしたい10のこと」(これも原題は大きく異なりMy life without meですが)があげられます。全くタイプの異なる2つの映画ですが大変楽しめました。
まだまだ見たい映画は残っており当分楽しめそうです。そろそろズボンがゆるくなりすぎて買換えが必要ですが、今のズボンは取っておくことなく(二度とここへ戻らないと)強い決意を持ってゴミ箱に放り込みたいと思います。

2007年4月16日 大きな資産運用と小さな資産運用の話

今日まで臨時休診にして神戸で行われている(進行形)日本泌尿器科学会総会に行ってきました。診療所に来ていただいた方には大変申し訳なく、心よりお詫びを申し上げます。昨年は開業の準備で出席することが出来ず、2年ぶりの参加でしたが、いろいろと面白い話題も多く、日記、コラムでも紹介していきたいと思います。
さて出かける直前に(取引があるわけでもない)証券会社から一通のパンフレットが送られてきました。まとまったお金を一ヶ所で運用すると利率がいいですよ、今回ご紹介する運用システムは5000万円から(!!)お預かりして高利回りで運用します、というものでした。しばらく目を点にしてみていましたが、何年待っていただいてもそこまでたどりつけそうになさそうなので(折角のご好意ではありましたが)ゴミ箱に捨てさせていただきました。
もう一つの話はお付き合いしていただいている信用金庫の話です。毎週集金に来ていただき、職員の給与の振込みなどもお願いしており、その点については大変感謝していたのですが、お付き合いを始めるに当たって「積立貯金」をしてほしいといわれ、貯金する余裕があったら借りたお金を返したいと思いながら、さっきの話とは3~4桁違うレベルでの「積立貯金」を始めました。ごく最近、一口増やして欲しいといわれ、増やしたのですが新しいものは金利がずいぶん違うのです。聞くと4年間毎月積み立てるのに最初に約束した金利が4年間続くのだそうです。また定期貯金よりも金利は安いとのこと、これは驚きました。現在のように金利が上昇局面にある状況においてこの「あまりに不利な金融商品」を十分な説明(インフォームドコンセント?)もなしに勧めるとはどういうことなのか、と思わず言いました。解約して今の金利でリスタートしてもよいとのことですが、今までの金利もなくなるそうです。私も最近は少しだけ大人になりましたので机をひっくり返して怒るようなことはしなくなりましたが、なにかものすごく損をしたような気がしました。腹いせではありませんが、この日記を見た皆さんは「積立貯金」を勧められた時は良く考えて、金利が上がりそうなときには絶対に入らないようにしましょう。ものすごく金利が下がっていくときにはいいのかも知れません。
ちなみに私の計算ではこれ以上の金利の上昇がないと仮定して1年当たり1500円ぐらいの損害になりそうです。みみっちいって?本当にその通りです。

2007年4月11日 NHKの姿勢(NHKのホームページから)

私は番組をみておりませんが、NHKの「ためしてガッテン」に関して週刊現代が捏造疑惑と題した記事を掲載し、それに対する反論記事がNHKのホームページに掲載されていました。(週刊現代の記事について)確かに捏造といわれれば反論したくなる気持ちはわからないでもないですが、これほど墓穴をほった反論というのもなかなかみることはできないと思いますので参考までに紹介させていただきます。この反論を読むとつぎはぎの事実を自分の考えの都合の良いように解釈していることがみてとれます。わずか4例での実験のうち、3例の(本来上昇してほしい)数値が下がっていたので測定誤差の範囲なので変化なしとし、上昇しているものだけを数値で示したとしています。私はアディポネクチンが一日の中でどのように上下の変動をするのか、体調や食べたものによってどの程度影響を受けるのか知りませんが、まずは個体差、日内変動などを十分に把握しないと数値の上下にコメントできないと思います。おそらくかなり多数のデータから個人のアディポネクチンの数値が安定したものであることをしめさないとこの結果からはなんともいえず、仮に安定していたとしても症例数は圧倒的に足りません。また運動していないコントロール群の血液検査も必要でしょう。番組での実験では「3週間の生活改善ではアディポネクチンにどのような影響を与えるのか」わからないというのが正しい解釈です。もしも番組で実験の結果を肯定的に紹介しているとしたら「捏造」でなくとも「曲解」疑惑と言われてもしかたがないところでしょう。次に記載のある採血すべき日にちが遅れた点に関しても、すでに実験が始まってから開始前の採血を行い、これで問題なしとしているのは驚きです。もはや実験というレベルにない話です。さらにこの(4人の)実験だけでは医学的判断ができないという指摘に対し、他の研究でこの結果が肯定されていると述べているのは、この実験が実験でなくデモンストレーションですと言っている様なものです。(そういいたいのならこんな実験結果を示さず、その研究成果をわかりやすく示すべきです。)
NHKの信頼を傷つけるものであるから抗議し、謝罪と訂正を求めたとありますが、この無記名のホームページ上の記事によりどれほどNHKの信頼が傷つけられるか(おそらく書いた人に求めるのは無理でしょうが)もしもNHK幹部の人や学術担当の人がみることがありましたら考えていただけたらと思います。もちろん捏造はいけませんが、たとえ捏造が無くても実験において期待される結論が得られなかったら潔くこの実験では思うような結果が得られなかったと述べることが科学者や報道に携わる人間の責任と思います。
あるある問題でもそうですが、捏造だけが問題ではないのです。世の中に知られていないセンセーショナルな新事実(そんなものは本当はめったにないのですが)を毎週放送すること、そのために自分に都合の良い情報の切れ端を選び取って科学実験に基づいたような放送をすることの方がよほど問題だと思います。

2007年4月7日 自転車用DVDプレーヤーを購入

1月~3月のドラマは面白いものが多かったと思いますが、反省すると自転車をこぐが為に惰性で(あまり面白くないものも)見ていることが多く、今後も続けていくのは問題があるかなと思いました。一方レイトショーでも書いたようにいい映画を見ると(かけているお金が違うからなのでしょうが)時間をつぶしたという感じは全く無く、充実した時間を過ごせたなと感じることが出来ます。そこで、自転車をこぎながら映画を見ることを考え、今日ポータブルのDVDプレーヤーを買ってきました。わずか数千円の品でちゃんと映るかどうか少し心配ですが、また経過報告させていただきます。
今週は夜に用事があった日に一日休みましたが、コンスタントに20km前後乗っており、通算距離は2260kmになりました。食べ物はおいしく体重はあまり減りません。毎日映画を1本見ながらこぐとおそらく40km以上となり、これはやせるのでしょうがちょっとムリな感じです。時間的にも苦しそうです。

2007年3月30日 干渉低周波治療器の導入

頻尿、尿失禁の治療器具のひとつとして認可されている治療方法として干渉低周波治療というものがあります。これは膀胱をはさんで体の前後から2つの位相のことなる電流を流し、神経・筋組織に刺激する治療法です。開業当初の導入も考えていましたが、予算的にきびしかったことと、需要が十分あるかどうか不安だったこともあり見送っていましたが、通院患者さん達の中からもインターネットでみて使ってみたいとの声もあり試験的に導入してみました。意外に(?)評判もよく「頻尿が治まった」「尿失禁が改善した」「気持ちよい」などの声が聞かれこのたび本格的な導入(購入)に踏み切ることにしました。保険適応の治療法であり、保険点数も高くないので(他の治療が無ければ)3割負担で300円台、1割負担で100円台の自己負担で治療を受けることができます。基本的には1回20分の治療を最初の3週間は週2回、その後はご希望にもよりますが、効果をみながら2週間に1回継続していくことになります。

詳しくはすみれ医療株式会社の商品案内「ウロマスター」を参照してください

2007年3月28日 レイトショー

今日は午後の診療の無い日ですが、映画「ホリディ」をみてきました。離婚した直後のロサンゼルスの女性と失恋した直後のイギリスの田舎の女性がクリスマス休暇を地元から離れてすごそうと家を交換して、そこへ訪れるさまざまな人々と出来事を描いた素敵なラブロマンスです。私は「ローマの休日」や「ユーガットメール」のような映画がもともと大好きですが、この映画もDVDになったら買ってしまいそうな気がします。準主役の男優が私がマリア病院でたよりにしていた先生にとってもイメージが似ていて、思わず笑ってしまいました。パパイヤ鈴木(さん)に似ているという話しもありましたが、やはりこちらでしょう。
最近は映画が私の中ではマイブームで、少し前にみた「バブルでG0」も面白かったですし、先週みた「ナイトミュージアム」も特撮をうまく駆使したさわやかなファンタジーで、小学校高学年~中学生ぐらいの子供といっしょにみるのがとってもお勧めです。20時台に始まるレイトショーは1000円で見ることができ、診察が終わって出かけるのに丁度良くこれからもはまりそうです。

2007年3月24日 開業日記1周年

三月も終わりに近づき、去年のいまごろは聖マリア病院を退職し、オーストラリアで遊んでいたことを思い出しました。久しぶりにこの開業日記を最初までたどってみると3月24日とあり、気がつけば1年が過ぎていることに気づきました。開業の1周年はもう少し先ですが、ビジネスブログであるあきばれネットに申し込み、医院のホームページを立ち上げてはや1年、そろそろ根本的なリニューアルの必要性も感じています。
物覚えが悪くなったこともあるのでしょうが、わずか1年前の日記に懐かしさも感じます。思いつくままにキーをたたいて推敲もせずにのせているので、文章がおかしいところ、わかりにくいところ、誤解をまねきそうなところなど多々みられますが、人に迷惑がかかりそうでなければできるだけ直さずにそのままおいておこうと思います。

3月18日 手術数でいい病院はわかるか?

新幹線の中で雑誌をぱらぱらとめくっていると手術数という客観的な情報でいい病院のランキングを決めたとの本の広告がのっていました。確かに「いい病院」ではたくさんの手術が行われていることには同意しますが逆は必ずしも真ならずと思います。また100やっている病院が50の病院より優れているとかいうことはありませんし、手術適応に対して考え方の違いから相対的に多くの手術をしている病院もあるかも知れません。手術の習熟度に関して言えば症例数を執刀医の数で割らなければいけません。たくさんの手術をしている病院がいい病院ではないのです。どう考えてもこの「客観的な情報」から「病院のよさ」に関する順位付けができるとは到底思えません。ラーメン屋の行列の長さを測るのは勝手でもそこから「行列の長さで測るいいラーメン屋ランキング」にラーメン屋はいい顔はしないでしょう。そういう新聞社は発行部数、読者数という「客観的情報」からいい週刊誌やいい新聞のランキングを決めてよいと考えているのでしょうか。三文出版社ならともかく、日本を代表する新聞社(という私の認識が間違っていたらすみません)のことばの選び方としてはどうでしょうか。表紙を変えるべきと思います。正しいタイトルは「手術数ランキング」で「手術数でわかるいい病院 全国&地方別ランキング」というのは中身にたいして誇大な、誤った、多くの病院に対して大変失礼な表紙なのではないかと考えます。

3月11日 エントロピー増大の法則

ずいぶんむかし、講談社のブルーバックスという科学関連の新書を好んで読んでいたときにやさしい物理の入門書にエネルギー不滅の法則とならんでエントロピー増大の法則と言うのがかかれていました。私の記憶がすでに不確かになっていますが、「物事というのは整然としているものが常に乱雑さを増す方向に動いていくというもの」だったと思います。本来は「お湯と水を混ぜると均一のぬるい湯になり、外からエネルギーを加えることなしに熱い湯とつめたい水に別れることはない」といったものだったと思いますが、私は机の上とか引き出しの中が乱雑さを増していくのをみるたびこの言葉を思い出します。「外からエネルギーを加えて」整然さをとりもどさなければいけないのですが、なかなかそのエネルギーが湧いてきません。その都度少しずつ片付ける方がトータルで必要なエネルギーが少ないであろうことも十分承知しているのですが、、、。
今日は日曜日、がんばって片付けようと意気込んで(?)やってきて机の上の資料は少し減りましたが、半日いたわりにはこんなものかというところです。
ついつい自転車にのってで気持ちよく走ってばかりです。ローラー台を設置したクリスマスから1700kmを突破しました。

3月7日 やせる薬

先日雑談の中でやせる薬はない、という話がでていて本当にそうかな、と思い少し調べてみました。体重を減らすための基本は消費カロリーを摂取カロリーより多くすることであることは以前にも書きました。しかし、裏技としてむくみとして溜まった水分(がもしあればですが)を利尿剤などで外にだすことでは体重は減りそうです。それから基礎代謝をあげる方法。筋肉量を増やすことにより何もしないでいるときの消費カロリーを上げる方法はやせるために有用と思われますすが、甲状腺末やアドレナリン、その他麻黄を含んだ漢方薬なども基礎代謝をあげることが知られています。こう書くと人によってはそんな「いい薬」があるのなら試してみたいと思うかもしれませんが、病気でもないのに必要でもないこれらの薬をとることは頻脈や糖尿病の誘発など害の方が多くなるだろうと思われます。もっとわかりやすい例を出しますと、摂取カロリーを少なくする薬としてある種の抗がん剤があります。これらの薬をとれば嘔吐や食欲不振、口内炎や胃炎により体重が減ることは確実です。「やせる薬はない」という言葉の真の意味は「健康にやせる薬はない」、「やせる毒はあってもやせる薬はない」、という意味なのだと思います。
実は本当は(厚生労働省認可の)やせる薬は存在します。食欲を抑制する薬で対象は高度肥満症に限られており、当院では取り扱っておりません。私も以前調べてみましたが取り扱いに注意を要する薬のようです。自分でも使ってみたいと思うような薬なら(自分でも受けたい医療の提供にかなうかな、と考え)自費診療での導入もすこし考えました。しかし調べてみるとこの薬はアンフェタミン(覚醒剤!)類似の薬理作用を持ち、依存性や耐性(効かなくなる)もあり注意が必要なようです。保険診療がBMI35もしくは70%以上の肥満に限るとしているのも妥当に思われました。(このような方々は体重を減らさないと命にかかわります。)
健康維持に近道はない、と痛感しました。

3月1日 花粉症

春の訪れとともに外来にも「花粉症の薬といっしょに飲んでも大丈夫でしょうか?」とか、「ついでに花粉症の薬も出してくれませんか」とか言う声も聞かれるようになりました。いろいろな要素があるといわれていますが、いまや花粉アレルギーは数百万人の患者のいる国民病になっているようです。私もいくつかの薬は勤務医時代から使っていましたが、強力な薬、眠気の来にくい薬、点眼薬、点鼻薬などについても復習し、相談を受けたときには対処できるようにと勉強中です。排尿困難もそうですが、ごく軽症例まですべて専門家にと言っているといつも4~5件の医者にかからなければならなくなります。これでは通院するほうはたまりません。専門店であると同時に、コンビニではありませんが最低必要なものはそろえている医院でありたいとも思っています。知識不足にならないよう薬の副作用や相互作用に関する勉強はかかさず、重症例を抱え込みすぎて帰って迷惑にならないようにと心がけて行きたいと思います。

2月26日 医療ごみの捨て方

今回は医療関係者、特に病院勤務の方に送る言葉です。医療ごみの中で感染性のゴミというのは資格を持った廃棄物処理業者にゆだねられます。そしてそれは超高温で処理され残ったものは建築資材などの中に焼き固められます。他のごみに比べて大変なコストがかかるのです。さて、手術室の中や内視鏡室、血管造影室などでは血液などに汚染されたものを入れるゴミ箱があります。さすがに血液のついたものを普通のゴミ箱に入れるひとはいませんが、医療材料や手袋の包み紙など汚染以前のゴミを感染性の方に入れている方はいないでしょうか。また点滴のラインや血液の汚染は無いが尿で汚染されたものなど感染性か非感染性かはっきり認識されているでしょうか。きちんとした分別で感染性ゴミを減らすことは病院の余分な出費を減らすだけでなく、地球環境にもずいぶんやさしい行為になると思われます。一度事務方にバケツ一杯、箱一杯の廃棄料がいくらか聞いてみるといいと思います。(ちなみに当院では私が口やかましく言っているわけではなく、私以上に倹約精神と環境保護精神にあふれているスタッフに「こうしたらもっとよい」と教えてもらい、私もまだまだだな、と反省しています。)

2月24日 最新の画像診断(岡山地方会にて)

年に4回開かれる日本泌尿器科学会岡山地方会に行って来ました。毎年2月には統計と特別講演があります。統計も治療法の変化や傾向などを知り、毎日の診療に活かしたいと思いますが、今回の特別講演では前立腺がんの局在(前立腺のどこにがんがあるか)に関する画像診断が一層の進歩を遂げていることを知りました。解析した3D画像を回転させたり透視したりしてわかりやすく示す技術も目をみはるものでした。現在の(私の)常識では超音波やMRIである程度どのへんにがんがあるかを知ることはできても、確定診断するためには多数の針で前立腺の全体を刺して組織をあちこちからとり、どこにがんがあるかを調べる必要があります。近い将来、針をさすのは1~2ヶ所ですむようになるかも知れません。考えてみれば今の超音波でみながら前立腺に針をさす方法も、私が泌尿器科医になった時には無かった方法です。いつまでも今やっている方法が当たり前ではないと考えてその時、その時で一番いい方法を考えていかなければならないのでしょう。
むかし、タクシーに乗った時、「たいていの仕事は5年修行すればそれ以上勉強しなくてもその経験で食べてはいけるが、良い仕事をしようと思えばそれから先の1年1年の積み重ねが大切なんだ」と運転手さんに教わったことがあります。その運転手さんも自分自身に言い聞かせるように言っていましたが、私も改めてそのことばを噛みしめたいと思います。

2月17日 講演会

開業医にとって日々の勉強が大切であると思っている話は以前にも書きましたが、今日は名古屋まで2つの講演を聴きに行ってきました。とても対照的な講演でした。ひとつは基礎的、未来的もうひとつは臨床的、現実的なものでした。前者はさまざまな実験データをちりばめ、専門用語を駆使したもの、後者は聴衆(一版泌尿器科医)を意識したわかりやすいことばで明日からの診療に役立つ内容にあふれていました。前者は予定されていた時間を約15分オーバーして終了。後者は大幅に開始時間が遅れたにもかかわらず、終了予定時間丁度に終了されました。最後をはしょったわけでもなく、かなり早い時間から(おそらく最初から)主催者の都合も意識されてペース配分されたのだろうと思います。私も(回数は多くはありませんが)人前で話をすることはときどきあり、このようにいい講演に接すると見習わなければと思います。今回のテーマは夜間頻尿でした。明日からの診療に活かして行きたいと思います。

2月11日 連休なか日の静かな一日

春を思わせるような暖かな日差しの中、のんびりとした休日を過ごしています。今回の三連休(当院は第二土曜日のみ休みなので)はどこにも出かける予定も無く、片づけをしたり、自転車をこいだりしています。昨日は休みを知らずに来られた方や急患の方などの応対を数件しておりましたが、今日はとても静かです。前にも書いたように片づけが苦手な私ですが、すこしずつ(本当にすこしずつ)診察室や院長室の棚や引き出しの中を整理し始めました。片づけをすると探し物が時々出てきます。ふと手を止めて眺めていると片づけがとまってしまいます。捨てたほうがすっきりするものもなかなか捨てられません。しばらく眺めたあげく、(だれも聞いてはいないのですが)休憩を宣言し、自転車をこぎ始めるともう片づけはどこかへいってしまいます。休み明けに「きれいになりましたね」と言ってほしい気持ちはあるのですが、そこまではたしてきれいになるかどうか、自信がありません。
コラムに連載中の風邪薬の研究その7がようやく完成しました。これで完結とするのか、咳止めや抗ヒスタミン剤などにつきもっと踏み込んでいこうかまだ思案中です。胃薬についても考えてみたいですし、本来の泌尿器科の薬についてもまとめてみたい気がします。どこかで紹介していただいているのか、その1のPL顆粒についてのみが一桁違うヒット数なのですが、他のその2~7もみていただければ幸いです。

2月7日 連続ドラマ(自転車を漕ぎながら)

夜に(夕方の外来がすんで、夕食がすんで)ローラー台の自転車をこぐようになって、10時台のドラマをよく観るようになったことは先に書きましたが、当初ほんの退屈しのぎであったものが、いくつかのドラマについてはだんだん楽しみになってきました。いままでも比較的ひまであった因島勤務の時などにはいくつかのドラマをみていたこともありましたが、夜中に病院に呼ばれて感動の最終回を見落として、「もうドラマなんか見ない!」と思ったことも思い出します。そのほかの勤務医時代には決まった時間にテレビの前にいるということがそもそも困難でした。
仕事の合間にスタッフとドラマの話もするのですが、おもしろいと思うドラマは必ずしも一致しません。また最初さほど興味もなかったドラマがだんだん面白くなってきたものもあります。どっぷり浸っていては残り少ない人生の空費かも知れませんが健康のためのトレーニングの一環と自分に言い訳をしながら楽しんでいます。ドラマに飽きたらDVDを借りてきて映画でもみようかな、と考えています。

2月1日 1000人目の患者さん

6月2日のオープンした当院では今日で診療を8ヶ月丁度になります。偶然ではありますが、今日、丁度(カルテ番号上)1000人目の患者さんを診察させていただきました。別にクス玉を割ったり、花束を贈呈したりしたわけではありませんが、ちょっとだけ感慨がありました。病院づとめをしていたときよりもずっと新患数は多いのですが、2~3回の通院で治る急性疾患の患者さんの割合が多いので、あいかわらず時間には余裕があり、今日も診療時間中の更新です。来院していただいた患者さんたちがよくなって「これでおしまいにしましょう」というのは(やせがまんでなく)本当にうれしいものです。
妙に暖かかった今年の冬も夜からの冷え込みと、積雪の可能性が報じられており、雪かきの道具を買っておくべきかどうか思案中です。東海地方以外の方のために書きますが、ここ愛知県一宮周辺は琵琶湖のところで山が切れているので西からの風が吹き込むと(米原、関が原ほどではありませんが)結構な雪にみまわれることがあるのです。窓の外では結構冷たい風が吹いています。やっぱり雪かきの道具も必要なようですが、患者さんの通院、職員の通勤の妨げにならなければいいなと思います。

1月29日 インフルエンザ

この冬は風邪やインフルエンザが非常に少ないと評判でしたが、今日一宮市内の2つの小学校の学級閉鎖を告げるファックスが届きました。インフルエンザは早期に発見すればタミフルの投与が有効とされています。若くて元気な方は体を休めて休養するだけでもよくなるようですが(必ずしもタミフルが必要ではないと考えられますが)、ご高齢の方、呼吸器に持病のある方などは感染を軽く済ませるためには有効ですし、このような方々には家族に感染者が出れば予防的投与も有用(保険適応)です。インフルエンザは感染性の強い病気でもありますし、この時期高い熱が出れば医療機関を受診し、インフルエンザの検査を受け(その場で結果が出ます)、インフルエンザの診断を受けた場合は仕事や学校を休んで家でゆっくり休むことが大切です。みなさま、お大事に。

1月21日 納豆騒動

以前にもコラムに書きましたが、健康系バラエティ番組の疑わしさは目にあまるものがあります。フジテレビの説明や新聞記事からは今回の製作にあたった孫受けの製作会社がたまたまやってしまったかのごとき報道でしたが、そんなことは考えにくく、数多くの番組に同様の疑わしさがあり、それに踊らされることのばかばかしさにいいかげん気づいて欲しいものです。納豆が決して悪いわけではないので、食べていた動物性たんぱく質を納豆に置き換えて(余分に食べたのでは絶対にやせません)少しずつ食べればきっと健康にはよいのだと思います。しかしそのダイエット効果は「消費カロリー」-「摂取カロリー」によりもたらされるもので、イソフラボンやそれによる副腎ホルモンの変化(?)によるものではないのです。
不二家の事件を報道するときに「小出しにしか(真実、不祥事を)出してこない」と非難しているテレビ局がおわびのコメントの中でいままでに報道された番組の信憑性につきまったく触れないのはいかがなものでしょうか。テレビ局は本当に真実を求めているのか?視聴者の健康を心から願っているのか?これを機会に問うてみたいと思います。本当に視聴者の健康を願っているならこれさえ食べればやせられる、健康になれるのなどという安易な番組をつくれるはずがないのではと思います。健康はバラエティやワイドショーで扱うには重過ぎる問題なのです。(本当に信じてやるなら製作者なら人生をかけ、放送局なら社運をかけて数年をかけてひとつのテーマをやってほしいものです)

1月19日 現在の世界記録

「世界記録への挑戦」で自転車を用いて陸上競技の世界記録に挑んでいる話を書きましたがよく考えれば(よく考えなくとも)ローラーの負荷の設定によりまるきり変わってくる話で、まったく意味のない話なのかも知れません。体感としては5段階の2目盛り目というのは平地を走っているのにかなり近い気はするのですが、実走との比較もしてみたい様に思います。
自転車に乗っている人には笑われるかもしれませんが、現在のマイレコードを記録しておきます。
3km 7分15秒
5km 11分27秒
10km 24分30秒
20km 48分55秒
42.195km 1時間56分
いずれも心拍計にて心拍数を140台までに保って無理な負荷をかけないようにして出した記録です。心拍に無理をかけていないのでおりてからもぜいぜい言うこともなくここちよい疲れとおしりの痛みを感じるのみです。テレビをみながら、扇風機にあたりながらこぎ続けた結果、1月の走行距離は400kmを越えました。体重はまだ目立った変化はありませんが体は軽くなってきた気がします。10時台のドラマに少し詳しくなってきました。

1月14日 世界記録への挑戦

 昨年暮れ、自分へのクリスマスプレゼントとしてローラー台を購入し、心拍計で無理をしないようにしながら、テレビをみながらではありますが、久しぶりに自転車をこぐ時間が長くなっています。ただ景色の移り変わりや風を感じてというわけにはいかないので、サイクルコンピュータ(速度や回転数、距離などがわかる)をみながらいろいろなことを考えつつ走っています。1500m、5000m、10000mと走るたび陸上競技の世界記録を思い出し、ひとつずつ短い距離のほうから世界記録を更新(?)していきました。おそらく元気のいい中学生なら自転車に乗ったことがなくても簡単なのでしょうが、若いころから長距離走が苦手で運動もあまりせず、結構太ってしまった中年としては10000mのあたりからはなかなか大変でした。本日ようやくフルマラソンを2時間を切る記録で走る(?)ことができました。もっとも風の抵抗もなく坂もないローラー台のこと、外で走ればマラソン選手にはまだ勝てないかもしれません。それでもこの3週間、走るたびに一定心拍で走れるスピードが上がっており、当分は楽しくトレーニングができそうです。現在医院の院長室にセットしてありますが、メタボリックシンドロームの方、予備軍の方で心拍トレーニングをやってみようという方には見学、試走をしていただいても、と思っています。診察室でご相談いただけましたら幸いです。

1月5日 仕事始め

 年の変わり目というのは必然性のない単なるくぎりではありますが、正月休みをとり、新年のあいさつを交わして新たに仕事に臨むというのはとても新鮮な気持ちがします。今年は来院される皆様の健康とともに自分の健康を保つこと、模範となりうる食生活と運動を心がけていきたいと思います。(言うは易く行なうは難しなのですが、とりあえず年末に室内で自転車をこげるローラー台を購入し10日間で200kmほどこぎました。一年続けてい行こうと思います)

 たくさんの年賀状にこのホームページと開業日記をみていますというコメントをいただきました。ありがとうございます。多くの方々に(うまくいっているのかどうか)ご心配をかけている部分もあるかと思いますが、どうにかこうにかやっています。私はあえてコメント欄を設けていませんが、私宛のメールは歓迎しております。(メールアドレスを公開するとびっくりするほどの内容と量のジャンクメールが舞い込みますが)訪れていただいた際にメールでコメントをいただけましたら幸いです。いまのところすべてのメールにご返事差し上げておりますし、コンテンツにも反映させていきたいと思います。

1月1日 謹賀新年

あけましておめでとうございます。
 まだ午前一時、いつものように近所のお宮に初詣にでかけ、続いて除夜の鐘をつき帰ってきました。これからの一年、健康で無事に過ごせますように、神様に祈る気持ちも勤務医時代よりは強くなりました。これからの一年どのような年になるのでしょうか。誠意を持って「自分でも受けたい医療の提供」に務めて行きたいと思います。
 このホームページを訪れてくださった皆様のご健康とご発展をお祈りしております。

 本年もよろしくお願いします。

 2007年 元旦         野田雅俊