※ 旧ウェブサイトの2006年の「開業日記」の記事のアーカイブです。
- 12月29日 今年最後の診察
- 12月27日 男性合唱団コールロータス
- 12月23日 因島での思い出
- 12月21日 県外からの受診
- 12月20日 カウントダウン
- 12月14日 大掃除
- 12月9日 岡山地方会
- 12月6日 固定資産税調査
- 11月30日 忘年会
- 11月26日 レモンとクエン酸と腎機能
- 11月24日 祝日をはさんで
- 11月20日 日記のスランプ
- 11月11日 父の七回忌
- 11月5日 フルマラソン(ただし自転車で)
- 11月4日 6ヶ月目に入って
- 10月25日 毛利衛氏の講演
- 10月19日 ランチの時間
- 10月14日 病診連携
- 10月9日 ある自転車サイトの復活
- 10月1日 医療費の改定
- 9月25日 遠くからのメール
- 9月18日 碁会
- 9月17日 祝日に対する思い
- 9月13日 当院の絵画
- 9月10日 最近の「お得な時間」
- 9月3日 漢方の勉強会
- 8月27日 更新の遅れ
- 8月24日 無断駐車とごみの投げ入れ
- 8月12日 お盆休み
- 8月3日 自転車快走中
- 8月1日 最初の救急車
- 7月26日 久しぶりの自転車
- 7月19日 大雨の中
- 7月10日タウンページと野立て看板
- 7月3日開業1ヶ月
- 7月1日初のレセプト作成
- 6月24日愛知泌尿器科医会
- 6月22日父の誕生日
- 6月19日
- 6月12日初手術
- 6月11日
- 6月7日今、お得です!
- 6月2日開院しました
- 6月1日
- 5月27日内覧会
- 5月25日
- 4月29日
- 4月17日
- 4月7日
- 3月24日
12月29日 今年最後の診察
今日は朝から雪が降りしきる寒い日でしたが、比較的多くの方が午前中に集中して来院されました。お正月をはさんで間でのことが心配な方も数名はいらっしゃいましたが、できる限りこうなったらこうする、こうしてくださいなどと細かくお話させていただきました。診療の間の時間では棚卸をしました。薬剤や材料の在庫を調べ、管理する仕事で勤務医時代には想像もつかなかった仕事です。やみくもに多数の薬を使いたいということが薬局に迷惑をかけることがよくわかりました。これも職員が熱心にしてくれたので無事に終わりました。夕方の診察は、もうしまっていると思う方が多かったのか少なめで終わりました。無事に7ヶ月間の診療を終えられたことを神、ご先祖さま、皆様に感謝し、嬉しく思います。
終わったあとは職員とやきとりを食べに行きました。今年一年を振り返り、いろいろな話題に花が咲きました。来年も頑張って行きたいと思います。明日は午前中片付けとレセプトチェックをしたいと思います。急患の方はご連絡をいただければ午前中のみ対応させていただきたいと思います。
12月27日 男性合唱団コールロータス
突然ですが、大学時代の男声合唱をやっていた時の友人達からメールをもらい学生時代のことを思い出しました。岡山大学は他の学部と医学部が5kmほど離れていたので多くの医学部の学生は医学系サークルに入っていたのですが私は全学部のサークルである男声合唱団に入って合唱をやっておりました。音楽の素養があるわけでもなかったのではっきりいって「戦力」ではありませんでしたが、他の学部に多くの友達ができたこと、へたながらも音楽の楽しさ、合唱の楽しさに触れさせていただいたのは大きな収穫でした。当時から都会の大学では男声合唱=かっこいいもの、でしたが、田舎の岡山では「なにがかなしくて男ばっかりで歌わなければいけないの?」というリアクションが多く、部員集めにも苦労していました。今年の1月の演奏会にも行って来ましたが、部員数も増えており、花束を持ってかけつける女性達も多く、演奏もうまく、感心して聞き入っておりました。最近は「のだめ」効果か、オーケストラに人気が集まっておりますが、合唱のよさにももっと光があたらないものかとも思います。1月13日には岡山文化ホールで定期演奏会が行われますが、お近くの方は是非足をむけていただければと思います。
12月23日 因島での思い出
ここ3日ほど急にアクセス数が増え、このホームページの基本構造を作成していただいたあきばれネットでもビジネスブログランキング100の中に入るようになりました。検索ワードからみると「風邪薬」「PL顆粒」などの検索語からおいでいただいた方が多いのかなと思っていましたが、今日リンク元URL別アクセス数からみると「因島関連リンク」からおいでいただいた方が大変多いことに気づきました。今から約10年前因島総合病院泌尿器科の初代医長として家族とともに赴任し、息子達は土生小学校でお世話になっていましたが、因島関連リンクのホームページをめくりながら因島のことが大変懐かしく思い出されました。びっくりするほどおしゃれなプチホテルである「ナティーク城山」(フレンチ・和食もおいしい)やリーズナブルな値段でお寿司や和食を食べさせていただいた「宝来寿司」、はっさくやデコポンなどかんきつ類の数々、人情味のある暖かな島の人々などなど、、、、。
あれから10年私は元気でこうしてやっております。10年の間に、1回(5年前ぐらいに)一度訪ねましたが、また遊びに行きたいと思っています。
東海地方にお住まいの皆様も旅行の計画があれば、因島から瀬戸田への、海と島と味覚のたびをお勧めしたいと思います。
12月21日 県外からの受診
このホームページを見て遠方から来院してくださる患者さんも多く、江南市、稲沢市、羽島市(これは県外とはいえ隣町です)はもちろん、犬山市、大垣市、北名古屋市などからそれぞれ複数の方に来院いただいております。先日は遠く滋賀県の真ん中あたりから来ていただいた方がいらっしゃいます。「高速道路を使えば1時間かかりませんよ」とおっしゃってくださいました。そう、当院は駅からは尾張一宮駅、名鉄一宮駅から約3kmとすこし距離がありますが、高速道路のアクセスは大変よく(尾西IC、一宮西ICより至近)、待ち時間の少なさを考えると、名神高速沿線の方、東海北陸自動車道沿線の方などは便利なのかも知れません(と宣伝させていただきます)。東名、中央道も近く、多治見、土岐も30~40分です。
この記録が更新される日(たまたま旅先で急病とかではなく、わざわざ自宅から通院されるケースで)があるのでしょうか?地道に信用を積み重ねて信頼を得られるようにがんばりたいと思います。
12月20日 カウントダウン
気がつけば(私にとって)激動の2006年も余すところわずかになりました。幾多の出会いがあり、別れがあり、楽しいことも苦しいこともありましたが、はっきりいえることはこの道を選んでよかったということです。ただ因島での一人医長の時もそうでしたが、医者一人で仕事をする時は油断をすると時代から取り残されてしまう可能性もありますので、しっかり気を張って勉強することが必要ですし、アンテナをしっかりはって情報を得ていくことも大切です。がんばっていこうと思います。コラムに風邪薬の研究と(ちょっと大げさに)構えたのもその一環で、調べれば調べるほど風邪薬の奥の深さを痛感しているこのごろです。できれば研修医の先生方に参考になるようなものができればいいなと思います。
年賀状もまだですし、税理士さんからの宿題も残っています。部屋の片付け、大掃除もやらねばなりません。残った日にちを指折り数えながらこんなことでは年が越せないとあせっています。やらなければならないことを書き出し、ひとつひとつこなしていかなければとカレンダーとにらめっこしてため息をついています。
12月14日 大掃除
苦手なものを五つあげよ、と言われたら迷うところではありますが、間違いなく入るのはアルコール飲料全般と掃除・かたづけのたぐいです。アルコールは飲まなければいいのですが、掃除・かたづけに関しては避けて通ることは困難です(ふだん極力避けて通ろうとしているだけによけい大変なのかも知れません)。今日は医院の大掃除。午前中の外来が終わったあと、ジャージに古セーターに着替えて大掃除です。まだできてから7ヶ月の新しい建物ではありますが、換気扇やエアコンのフィルターや待合のいすのうらなどほこりがこびりついたりたまったりしているところがあちこちにあります。ブラインドを軍手をはめた指に挟んでしごいて掃除する方法などは教えてもらってうまい方法があるものだなと思いましたし、てきぱきと目隠し用のカーテンをはずして洗濯したり窓ガラスを拭いたりしていく姿には女性のパワーを感じました。玄関でしおれていた日々草には引退していただきかわりにパンジーとビオラを植えてもらいました。あざやかな花の色は日々草とはまた違ったよさを感じます。
掃除を終えて、(大変苦手できらいだった掃除ですが)いつにないさわやかさを感じました。ほんの少しだけではありますが掃除も悪くないなと思いました。
12月9日 岡山地方会
医師が新しい知識を得る方法として教科書などの本を読む、学会誌を読むなどの方法がありますがさらに最新の知識を得る方法として学会(学術集会)に出席する方法があります。これは新しい知識を医師同士で交換する場といってよいかと思います。私も勤務医の時代にはいろいろな学会に出席し、発表したり人の発表を聞いたりしていました。そうした中で泌尿器科医になったころから一番身近で一番数多く出席してきたのが日本泌尿器科学会岡山地方会です。年4回行われるこの学会は岡山大学、川崎医科大学を始め岡山県の泌尿器科医が集まり珍しい症例の診断治療や得意とする治療の集計などを発表する場であり、若い先生が発表の練習をする場でもありました。近頃の若い先生の発表なれしていることは素晴らしく、どもりもせず、原稿に目を落とすでもなく立て板に水のごとくわかりやすく発表していて、感心しました。また発表内容のレベルも高く、多くのスライドもわかりやすいものでした。
学会の最後に医療倫理に関する特別講演がありました。現在テレビをにぎわしている病気腎移植の問題に触れ、問題をひとつひとつ細分化し、それぞれが法的に問題かどうか、倫理的に問題かどうかをわかりやすく説明してくださいました。ともすればテレビなどの感情的な非難に対し、こちらも感情的は反応をしがちでしたが冷静な分析が必要だなと反省させられました。また倫理的に問題かどうかも時代とともに変化するものであることを教えられました。こればかりはあまり時代を先取りするのも考えものなのかもしれません。ただアメリカのようにガンショットで年間数千人が死亡し「健康な」死体腎が次々に出る国と同じシステムではなかなか腎移植を受けたい人々の希望はかなわず、当初他の国から奇異な目でみられたという生体肝移植も他国に真似られるようになっていることを考えると、病気腎の移植も有用なケースがありうるのではと(過去に摘出した腎臓の数々を思い浮かべると)思います。ただプロセスは大切で病院、同僚はもちろん世間の同意や応援を得ながらやっていかないとと思います。
最後は忘年会で締めくくりです。先輩も同級生も後輩もクリニックがうまくいっているかどうか心配してくれます。このホームページを見た、見ているという声もありました。泌尿器科は開業がむつかしいとの定評がありますが、(後輩たちに、)お金持ちにはなれなくともオフィスウロロジスト(外来専門泌尿器科医)として生きていくのも悪くないものだと思ってもらえるようになれたらと思います。
12月6日 固定資産税調査
所得税に関しては利益が出るまでは当分心配はいらない(?)のでしょうが、消費税と医院を建てた事による固定資産税は払わなければいけません。今日は市の担当の方が調査に見えます。たてものは隠しようがないし、値切っても仕方がないでしょうし、払えといわれるだけ払わなければいけないのは当然です。ただ大事に使ってほしいな、と思います。思えば病院勤めの時は天引きでしたので、手取りばかりをながめて結構な税金をとられて(じゃなかった)もとい、納めていたことにあまり関心を払っていませんでしたが、一旦手にしたお金を振り込むのは結構抵抗があります。我々が治療に当たり自分だったらどう治療してほしいかを考えて治療するように、公務員の方々も納税者(の最大公約数)だったらどうお金を使ってほしいかを考えて税金を使ってほしいものだと改めて思います。
11月30日 忘年会
勤務医のころはこれからの季節はいくつかの病棟、外来、手術室、ICU(集中治療室)その他有志のものなど、たくさんの忘年会がありました。仕事がいそがしく、会が2日、3日と連続するとうんざりすることもありましたが、病院を離れてなくなってみると妙に懐かしく感じます。今日は医院の忘年会です。小さな子供を抱えたナースや事務さんばかりなので、忘年会はお酒抜きのランチです。鉄板焼きのコースでしたが、少ない予算の中、10品を越える料理を楽しむことができました。例によってまわりは圧倒的に女性優位のにぎやかな環境でした(われわれも8人中私を除く7人が女性です)。同時に仕事をしている人数が4人から5人なので全員がそろうというのは本当に久しぶりです。乾杯のない挨拶の中で開設からの苦労を振り返りながら皆に感謝しました。来年も同じメンバーでこの会ができたらいいな、そのころにもう少し余裕ができていたらいいなと思いました。
11月26日 レモンとクエン酸と腎機能
たまたまぼんやりテレビをみていると健康系バラエティ番組の中で、次の黄色い果物の中に腎臓の働きをよくするものがありますが、どれでしょう?という問題がでてきて、レモン、バナナ、パイナップルが選択肢として上がりました。答えが全く思い当たらず、番組の続きを見ていると、答えはレモンで、レモンにはクエン酸がたくさん含まれており、尿中の余分なミネラルと結合し流すことによって腎臓の働きをよくする、というものでした。明日のスーパーマーケットではレモンが飛ぶように売れるのかも知れませんが、不正確な内容のように思います。クエン酸は結石の再発予防薬として薬として存在しており、結石の予防効果は確かにあります。しかし腎臓の働きをよくするという話は(私の勉強不足かも知れませんが)初耳です。そもそも腎臓は予備力の大きな臓器で約6分の1の働きがあれば普通に生きていくことができます。それを(結石が次々できる人は別としても)毎日半分~2個のレモンをとって腎臓の働きを良くしましょう、などというのは全くばかげたことです。決して働きがよくなることもないと思います。
前にも書いたように人を非難しないことを信条としてこの日記を書いてきましたが、世の中の健康系バラエティ番組の、視聴者の健康を省みずおもしろおかしく極端な健康法を薦める姿勢にはほとほと嫌気が差します。自分の詳しくない部分には思わずそうかなと思ってしまう時もありますが、まゆにつばつけてみないといけないなと思います。
11月24日 祝日をはさんで
ふつう祝日の前後は多少患者さんの数が増えるものですが、22日も今日も(特に新患の数が)いつも以上に少なく久しぶりに(?)ひまにしています。皆さん行楽に出かけられているのでしょうか?それとも(ついうっかり)前回の日記に「安定してきて悲惨を売りにできなくなった」などと書いたことが神さまの怒りをかったのでしょうか。一喜一憂はすまいと何度書いたかわかりませんが、あいかわらず一喜一憂を繰り返す毎日です。もっともやらねばならないことも多く、年賀状やお歳暮もお世話になった方が増えた分だけしっかり考えねばなりませんし、税理士さんからもいろいろと宿題をいただいています。しなければならないことをメモに書き留めて(最近はすぐ忘れるのです)12月にそなえなければ、と思いながらぼんやりすごしてしまった一日でした。
11月20日 日記のスランプ
気がつけば更新が1週間以上も滞っており、なにか書かなきゃと思いながらコンピュータの前に向かっても筆が(筆ではないのですが)進まずそのままコンピュータを閉じてしまう、そんな日が続いています。なんとなく毎日の診療が安定してきており悲惨を売りに(?)できなくなってきたことや、人を非難しないこと、診療内容をネタにしないことなど、ジギル日記を守るためにいろいろと自らに制約をかしていることが面白くない原因なのだと、文才の無いことを棚に挙げ自分にいいわけをしています。最近はおもしろいウェブサイトはないかと探し回っており、いろいろなジャンルでいいものをみつけることができました。私もちかく開業日記の割合を減らし(場合によっては閉鎖?)、コラム内を診療系と趣味系に分け、充実させていけないものかと考えております。具体的にはまだ構想が練れていませんが、年が明ける頃にはなんとかなるでしょうか。
11月11日 父の七回忌
今日は父の七回忌でした。亡くなったのも11月11日の土曜日、同じように雨の降る日だったのを思い出します。お経を聞きながらあっというまに過ぎた6年に起きた出来事を振り返ることができました。(いつも早く終わらないかと罰当たりなことを考えているお経も、いろいろなことを回想しているうちに終わってしまいました。)住職からの講和の後、医院の方はどうかと叔父、叔母たちからやさしく声をかけてもらい、少しずつ忙しくなってきていることや遠くからも通院してくださる方が増えてきたことなどを報告しました。
ひさしぶりにしみじみとした気分になりました。親族を送り出したあと小雨の中で、ふと多田武彦氏の男声合唱組曲「父のいる庭」(マイナーな話題ですみません)を思い出して、口ずさんでいました。
11月5日 フルマラソン(ただし自転車で)
今日は名古屋の口元まで自転車で往復してきました。42kmを約2時間半と女子マラソン程度のスピードでしょうか。これを自分の足で走る方は本当に尊敬しますが、ロードレーサーに乗れば、ジョギングで4kmを走れる方は(だれでも)楽にこの距離を走ることができると思います。もちろんおしりの痛みと両脚の心地よい疲れはありますが。
車は十分に気をつけて走っており、向こうも注意してくださるのはよくわかるのですが、比較的年配の女性の方々(あえて○○チャンという表現は避けます)が、距離感、スピードがわからないのか、しばしば自転車を無視して車道を横断してくるのには困ります。今日だけで2回ぶつかりそうになって急ブレーキをかけました。
私の試算によれば、今日一日で80gぐらいの脂肪が燃焼したはずです。最近少し怠け気味でしたがいよいよ昼間の時間がサイクリングに向く季節になってきましたので手術や往診の無い日は気の向くままに走ってみたいと思います。
11月4日 6ヶ月目に入って
早いもので、初めての夏が終わり開業してから6ヶ月目に入りました。少しずつではありますが、通院してくださる方も増えてきています。今日は一番長くお待たせした方は受付から40分ぐらいお待ちいただいたと思います。できるだけお待たせする時間は少なく、訴えを聴く時間は長くと相反すること思うのですが、ごくまれにある混んだ時間帯にこられた(不運な)皆様、申し訳ありません。土曜日は終了間際、11時30分~12時30分がすいております。
5ヶ月を振り返って、勤務医時代と比較して思うのは(前にも書きましたが)がんの少なさと感染症の多さです。特に「慢性前立腺炎」と「性行為感染症」の多さは際立っており、新たに勉強させられた部分もあります。ただ泌尿器がんに関して長年勉強してきたことも活かして行きたいと思いますし、近いうちにはがんの治療に関しても相談していただけるぐらいの信頼を得たいものだと思います。
10月25日 毛利衛氏の講演
今日は午後が休診、市の医師会の会合もでなければいけなかったのですが、丁度日本泌尿器科学会中部総会が名古屋で開催され、めったにいけない大きな学会でしたので(申しわけないなと思いながら)出席してまいりました。半日しかでられないとなると身が引き締まる思いで、一生懸命聴いていました。前立腺がんの治療法など、常に進歩と変化にアンテナを張っていないと置いていかれそうだなと思いました。
夕方には、あの日本人初の宇宙飛行士である毛利氏の講演がありました。宇宙から見た、地球、日本の話や不幸な事故で帰還できなかったコロンビア号から送られてきた富士山の写真、火星への有人飛行をめざすNASAの話や宇宙ステーションに建設中の日本の宇宙実験室の話、離陸の際のおしっこをがまんするはなし、などなど大変面白い話を聴くことが出来ました。
無重力で骨が弱くなったりカルシウムが溶け出して尿路結石が出来やすくなる話は有名ですが、「学問」に関しては「診療所」もかなり重力が少ない状態かもしれません。心肺能力や筋力だけでなくトレーニングによって頭も鍛えていかなければと思った一日でした。
10月19日 ランチの時間
昼食というのはあわただしく食べるもの、と勤務医のときは当然のように思っていました。今は午前の診療と午後の診療の間に時間が約3時間あり、手術や往診の無いときには比較的のんびりした時間を持つことが出来ます。それでもつい最近までは銀行や郵便局にいったり、ディスカウントショップや百円均一ショップへ出かけていくことも多かったのですが、それも落ち着いてきました。
最近は時々スタッフに誘われて(?)ランチに出かけています。ゆっくりとおしゃべりをしながら昼食を楽しみ、時にはデザート、コーヒーまでという(みたことはありませんが)まるで中世フランス貴族のような生活に、(ちょっと大げさかも知れませんが)こんな世界もあるのかと驚いてしまいました。特に私のようなお酒の飲めないくいしんぼにはとても惹かれるものがあります。
ただ、(1時を過ぎて行くためでもあるのでしょうが)30人ほどの客の中に男は私ひとり、などという事もあります。客数の平均的女性の割合は90~95%ぐらいでしょうか、みなさんとっても楽しそうです。
安い店では600円台、高くてデザートまでついてもせいぜい1500円という値段にはお店の努力も感じますし、主婦の財布の硬さも感じます。ものすごくはやっている店には工夫と熱意が感じられ、(営業の)勉強にもなります。
がんばってくれているスタッフにご馳走したいと思って財布を出しても、当院の窮状をよく知っている彼女らは割り勘を提案し、めったと出させてはもらえません。早く「ごちそうさま~」とにっこりしてもらえるようになればと思います。
あくまで時々のことであり、最近は夕方の診療を終えて片付けると午後8時を過ぎて帰ることが多くなっていることをちょっと(言い訳として)書き添えておきます。
10月14日 病診連携
12日には福井まで病院と診療所の連携についての講演をしてまいりました。無名の新米開業医を呼んでいただいた理由は、私が小さい病院、中規模病院で仕事をしていたときに、どうすれば診療所の先生方から症例を見つけていただいて紹介していただくことができるか、と言う点で一生懸命やっていたことを評価していただいたものと思います。また同時に現在逆の立場で診療所のほうから働きかけていることもあるのでしょう。講演でも話したのですが、お互いが顔見知りの中になること、何が得意で一生懸命やっているのか知ってもらうこと、逆に知ること、得られた結果を報告し評価してもらうことなどが大切と思います。また姫路では違った大学の出身者がお互いに敬意を払いあって長期にわたり前立腺がんに対する疫学調査を続けることが出来たこと、市民講座や泌尿器科以外の先生方に対するPSA測定の大切さなどを訴える講演を繰り返し行うことで、多くの前立腺がんを見つけることができたことなどを話してきました。
講演後は呼んでくださった泌尿器科の先生にごちそうになりながら、いろいろなことを教わり有意義な時間をすごすことができました。福井のお寿司はとてもおいしく、さすがと思いました。
呼んでくださった病院、先生のご発展を祈ると同時に、私も指をさされないように当地でも近隣の医療機関と連携を深めていきたいと思います。
10月9日 ある自転車サイトの復活
10月の10日でない、体育の日というのもなんとなくしっくりこないものですが、今日はとびきりの晴天でまさに体育の日にふさわしい天気です。体育の日からの連想でなにげなく以前とても好きだったけれども閉鎖されてしまっていた自転車サイト「超壮快 自転車で行く!」のお気に入りをクリックしてみたところ復活していました。自転車を楽しく生活に取り入れるという点と、軽妙なホームページ上の話術は私のよき先生であり、ネットサーフィンする上での楽しみがひとつ戻ってきたことをとてもうれしく思います。新タイトルは「自転車スローライフ」です。自転車を趣味にしたい人、自転車による健康増進に興味のある人、(あと腹をかかえて笑いたい人)は必見です。
10月1日 医療費の改定
10月1日から老人医療費で従来2割負担であった方の自己負担が3割になります。今日は(日曜日ですが)電子カルテ(兼レセプトコンピュータ)の修正に追われていました。コンピュータに詳しい方ならそう難しいことではなく、また値段の高い普通の電子カルテでしたら業者の方がすませてくれるのでしょうが、当院で使用しているダイナミクスという電子カルテは破格の安さの代わり、提供していただいた改定ソフトを自分でダウンロードし、それぞれのコンピュータで更新作業をしなければいけません。いままで趣味のコンピュータでは結構いい加減にやっていましたが、(こわれては困るので)ちゃんと説明書を読んで丁寧にやったところひとまず無事にすみました。本当に開発の吉原先生や日立ソフテックの皆様には感謝しております。明日はまた医事スタッフにも確認してもらわねばなりません。
医療費改定ですが、現役並み所得者は現役並みの割合でというのは一見説得力があるようですが、病気の頻度は同じではなく、きっと負担感はあると思います。医療費をだれがどれ位ずつ負担するかというのは大変難しい問題ですが、我々としては限られた医療資源を大切に使い、かかった費用に見合うだけ(あるいはそれ以上)の満足のいく治療を提供していくしかないのだろうな、と思います。
当院も5ヶ月目に入ります。花壇に植えられた蔦もずいぶん伸びて繁ってきましたが、蔦に負けないように伸び広がっていきたいと思います。
9月25日 遠くからのメール
最近、大学で一緒に仕事をしていた友人、後輩から相次いでメールをもらいました。友人は某県を代表する中核病院の泌尿器科の部長であり、後輩は大学のスタッフとして活躍中の中堅医師です。ふたりとも、このホームページをみて、暖かいエールを送ってくれました。友人と言うのはありがたいものと思います。
診療所で仕事をしていると他の泌尿器科の医師に相談したくなることもありますが、こうしてメールでいつでも連絡が取れると、気軽に相談もできるかな、と心強くなります。
「先生の人柄がしのばれます」、といって下さった後に「大学での先生のイメージと違う」ともあり、すこし苦笑いしてしまいました。こうして正体を公開しての日記に好き勝手を書くわけにもいきません。ジギル日記と言ってもいいこの日記で人柄がしのばれると言われると少し(というか、かなり)面映くもあります。そのうちに会員制のハイド日記も書いてみたいと思いますが、それはまたいつかの話としたいと思います。
9月18日 碁会
南西諸島と九州に被害をもたらした台風13号は日本海にそれて行き、東海地方は強い風とにわか雨はみられたものの、天候はさほど悪くなりませんでした。今日は父の友人たちが集まってくださり、碁会がありました。父が元気なころは数ヵ月後とに集まっていただいていましたが、今回は久しぶり。父の自慢のかや盤のほこりを払い、碁盤と碁石を座敷に並べるとふすまの向こうから父があらわれそうな気がします。私は将棋は父に追いつき平手で勝ったこともありますが、碁の方は4子ではほとんど勝てなかったレベルでした。
父の友人たちが碁を打つ姿に、写真の父は横から口をだしたそうに見えました。亡くなって6年がたとうとしていますが、こうして父をしのんで集まってくださる友人の皆様に感謝するとともに、少し父を誇らしく思いました。
9月17日 祝日に対する思い
勤務医時代は(日曜日にも半分は病院にいっていたこともありますが)祝日が嬉しく、待ち遠しいと思っていました。医院を構えてなおかつ経営的に軌道にのったとはいえない状態では、祝日はなかなかうらめしいものです。まして1週間に2回も!!考えてみれば、通院が必要な方は別の日に来ていただけるわけで、休みが増えたから困るのは本当は診療時間中仕事をしている忙しい医院なのかも知れません。
さわやかな秋空の元、少し自転車で遠出をしてみようかとも思います。本当のサイクリング日和というにはまだ日中は暑いのですが。
9月13日 当院の絵画
当院にはエントランスホール(風除室)に静物画、受付奥に風景画がかかっています。これらの絵は日展にも数多くの入選を果たしている洋画家である私の叔父の浅井欣哉氏に開院のお祝いとしていただいたものです。いままでにも多くの方から「すてきな絵ですね」とか「色使いが医院の内装と良く合っていますね」などとお褒めいただいています。ともすれば機能優先になりがちで、内装にこるほど予算がなかった当院には、とてもありがたく、もったいないほどの絵と思っています。
さて、昨日12日から、浅井欣哉展(油彩画の個展)が名古屋市新栄町のノリタケギャラリーで開催中です(17日の日曜日まで)。私は本日が第二水曜日で午後の外来があったこともあり16日の土曜日に行こうと思っていますが、見てからではお勧めするのも間に合いませんので、先にご案内させていただきます。今回は風景画を中心とした35点と「読売新聞のギャラリー散歩」にでていました。私は当院のベニスの風景画も自宅にいただいているイスラム寺院の絵も大変好きなのですが、風景画を中心としているという、今回の個展はとても楽しみです。
絵の好きな方、ご興味のある方はぜひ行ってみてください。また当院へ起こしの際ももう一度ゆっくりご覧ください。
9月10日 最近の「お得な時間」
以前にこの日記に「待つのが苦手な方やゆっくり話を聴いてほしい方、(当院の受診が)今がお得です」と書きました。現在でもほとんど間違いではないのですが、最近18時から19時の時間帯に(おかげさまで)多少の混雑がみられるようになりました。お仕事帰りの方やこの時間にしかこれない方も多いようですので、そういう方は19時までに入っていただければちゃんと診させていただきますが、待つのが苦手な方やゆっくり話を聴いてほしい方は早めの時間に来ていただけましたら幸いです。現在一番すいているのは11時から12時半と17時から18時の時間帯と思います。(18時以降以外はほとんどすいているといってもいいくらいですが)
曜日としては水、木がすいています。水曜日にしか来れない人のためによいかな?と思っていた第二水曜日の午後も大変すいています。ご利用いただけましたら幸いです。
少しでもゆっくりとお話させていただけるよう、勝手なお願いをさせていただきます。今後も逐次、待ち時間情報も書いて行きたいと思います。
わずか4ヶ月目にしてこのようなお願いができるようになりましたことを通院していただいている皆様、ご紹介いただいた諸先生方に厚く御礼申し上げます。今後ともよろしくお願い申し上げます。ありがとうございました。
9月3日 漢方の勉強会
今日は名古屋で漢方治療の勉強会に行ってきました。漢方薬の効果には以前より注目しており、泌尿器科領域に関しては長年使ってもきましたが、今回はその他の領域や、証のとり方(診察の仕方)について勉強してきました。講師の先生がすばらしく、漢方の専門家でありながら、「漢方だけで治すわけでなく西洋薬も併用する」という姿勢も納得ですし、古典から最新の医学、東洋医学から西洋医学まで幅広い知識に基づいて話されているのに感銘しました。
慢性前立腺炎や感冒、頑固な便秘などいままで治療に難渋していたケースも治療の幅が広がりそうな気がしました。10時から17時近くまでの長い研究会でしたが、少しも疲れたり飽きたりしない充実した勉強会でした。
8月27日 更新の遅れ
当院のナースより最近更新が滞っているとの指摘がありました。いいわけをすると今まで外来がひまなときに外来の時間に更新をしていたのが、患者さんが1時間も(!)途切れることが少なくなってきたので更新しづらくなっているのです。(これは喜ばしいことではあります。)今日は日曜日の更新です。
昨日、近隣の先生方に自己紹介として少し泌尿器科領域のお話をさせていただき、交流を深めることができました。我々のように少数派の専門科の診療をしていると近隣の先生方から紹介をいただかないことにはなかなか成り立っていかないものです。まずは私という泌尿器科医を知っていただき、次に信用していただくべく努力することが必要です。良い評判は悪い評判ほど広がらないものですが、がんばっていこうと思います。
メールチェックをしていると姫路の尊敬する先生から久しぶりにメールが届いていました。返事を書きながらマリア病院のことが懐かしく思い出されます。わずか5ヶ月前まで勤務医をしていたことが結構遠く感じられます。エールの交換をしながら、明日からまたがんばろうと思いました。
8月24日 無断駐車とごみの投げ入れ
最近、駐車場と自転車置き場に患者さんではない方の車、自転車がめだちます。近所にできた健康食品販売らしいP社さんのお客なのですが、このような場合どう対応してよいのか?と頭を悩ましています。勤務医時代の私ならとめた瞬間、即座に詰め寄って「いったいどういうつもりか?」とかなりの剣幕で叫んでいたことでしょう。そうしなくなったのは決して人間ができたわけではなく、その後の風聞が怖いということなのですが、一方では(すでにとなりの百円ショップさんがそうであるように)たくさんの車がとめられて患者さんの駐車に支障をきたすのではないかということも心配です。
22日にはとうとう花壇のブロックに車をぶつけられました。患者さんの車であれば「こちらはいいですよ。車はだいじょうぶですか」とでも言ったのではと思いますが、無断駐車の相手にそういう気持ちにはなれませんでした。
花壇に投げ込まれた、ファーストフードのコップや吸殻、紙くずなどにもつらい思いをしていますが、立て札などたてずともいつかはやめてくれないかと思いながら片付け続けています。こんなことはここには書くまいと思っていましたが、つらく少し悔しい話として一緒に書いておきます。
ひさしぶりに書く話題としては暗いものですみません。めげずにがんばろうと思います。
8月12日 お盆休み
本日は第二土曜で定休日ですが、14日、15日とお盆休みをいただき、4連休とさせていただくことになりました。通院中の方々には大変ご迷惑をおかけします。
今日も朝、花壇に水をやりに行きましたが、その間にも2本の電話とお一方の来訪を受け、来ていただいた方は、泌尿器科の方ならなんとか受けようかとも思いましたが、内科疾患のようでしたのでお詫びの上、他院を受診していただきました。当院の変則的な診療は(一ヶ月に一回でも)水曜日の午後がいいという方にはよいのではと思いますし、職員や家族、私にとっても1ヶ月に1回の連休は(長く続けていくためには)大切な時間であると思っています。ご理解の程よろしくお願いします。
今日は兄や妹が家族とともに来てくれました。大勢での食事やリビングでゲームに興じる甥たちを眺めながら、三十数年前、いとこたちとトランプをしたりすき焼きを囲んでいたことを思い出しました。
遠出もせずにのんびりとした休日でしたが、ゆったりとした楽しい一日でした。
8月3日 自転車快走中
長かった梅雨があけ、日中はずいぶん暑くなりましたが、早朝や夜は自転車で走るのに丁度よい温度が続いています。7月26日に復活宣言?してからの走行距離は160kmになりました。自転車で走ると近隣の先生方の診療所が目に止まり、研究会や医師会で挨拶させていただいた先生方の顔が浮かんできます。それぞれの診療所の個性的なデザインも興味深く、設計をねるところでもう少し診療所ウォッチングをすれば良かったかも知れません。6時前でも畑仕事をする人、ジョギング、ウォーキングを楽しむ人にかなりであいます。平坦な濃尾平野は走りよいのはいいのですが、少し負荷が軽めです。少しスピードをあげて適切な心拍数(私は120前後)を保って(交通事故に気をつけながら)走りたいと思います。
8月1日 最初の救急車
先日、暑い日に患者待ちをしていると突然サイレンを鳴らしながら救急車がやってきました。呼んだ覚えも無いのにと外をみると当院の花壇に、道路工事の誘導をされていた方が腰かけていて、もう一人の方が横に立っていました。運ばれるでもなく、歩いて救急車に乗り込んでいかれました。救急車はしばらく止まったまま収容先を探しているようでしたが、サイレンを鳴らして去っていきました。
詳しい状況はわかりませんでしたが、このような場合、とりあえず冷房の効いた院内に入っていただき、血圧、脈拍をはかり、点滴をして、その上でもし救急車が必要なら来ていただいた方が(当院のためでなく患者さんのために)よかったのではないかと思いました。そして患者さんや横にいた方の判断がそれを選択されなかったことが少し残念でした。なんでもできる、とはもちろんいいませんが、我々泌尿器科医も全身管理が必要な手術をしてきており、救急にも携わってきていることを知ってほしいなと思いました。
コラムに内科の患者さんがこられないと書きましたが、その後、少しずつは増えてきています。薬をださない糖尿病境界域の患者さんに1時間説明できる医者はそんなにたくさんはいないのでは(能力の問題ではなく持ち時間の問題で)と思います。私もそのうちにできなくなると思います。前にも書きましたが、まだまだお得です。
7月26日 久しぶりの自転車
長い雨があがって、久しぶりの早朝トレーニング(自転車による心拍トレーニング)にでかけました。人間、少しサボるとなまるもので、向かい風がとても強く感じました。一方で追い風はほとんど意識もしないものです。20kmを越えるスピードで走っているのだから当たり前かもしれませんが、人間の(というより私の)勝手さをあらわしているような感覚なのかもしれません。
昼間はとても暑くなりましたが、まだまだ早朝は気持ちよく、18kmの走行を楽しんだあと、シャワーをあびてさわやかに仕事にでかけました。
心拍計の示した消費カロリーは約400Kcalです。これを多いとみるか少ないとみるかは人それぞれでしょうが、楽しく健康になる生活を実践していきたいと思っています。
7月19日 大雨の中
ここ数日、大雨が続いており、連休中は植木に水をやらなくてもいいので楽だなどとのんきなことを考えていましたが、昨日今日とあちこちで大変な水害が起きていることを知りました。こころよりお見舞い申し上げ、不明の方の無事をお祈りしております。
当院も先月は雨が恐怖で「神田川」の歌詞(若い皆様、すみません)ではありませんが、「雨が続くと仕事もせずに(できず)」空をうらめしくながめておりましたが、昨日、今日と(当院の歴史上では)多くの方に来ていただきました。ありがとうございました。
今日は午前中のみの診療でしたが、片づけをして外へでてみると久しぶりに雨が上がり、日がさしていました。少し気持ちには余裕が出てきましたが、初心は忘れずにやっていきたいと思います。
7月10日タウンページと野立て看板
当初、宣伝をするよりくちこみで来てほしいと考えていたこともあり、野立て看板なしでスタートしていましたが、くちこみのもとになる最初の患者さんたちに来ていただかないことには話しにならないと(それくらい予想を上回って少なかったのですが)、先週からいくつか野立て看板を建てさせていただきました。ちょうど同じころ当院の情報も掲載されている新しいタウンページが配られてきました。
偶然なのか、因果関係があるのか今日は開院日の記録を大幅に更新し、多くの患者さん、初診の方に来ていただきました。今日だけのことなのか、多少なりとも続いていくのか気になるところです。理由はともかく当院を選んでいらっしゃったみなさまに感謝し、出会いを大切にしひとりひとりの患者さんに真摯に接していきたいと思います。
7月3日開業1ヶ月
開業して1ヶ月が過ぎました。少ない患者さんでも最初はバタバタして大変でしたが、最近は仕事の流れも落ち着いてきました。患者さんの数も少しずつ増えてきています。当初は窓の外を眺め、行ったりきたりしていましたが、そのばかばかしさにも気づいて、今できることはなにかということを考えることにしました。
ひとつ、来てくださった患者さんひとりひとりに、一生懸命診療していくこと
ひとつ、日常診療に関する勉強をしていくこと
ひとつ、泌尿器科領域の最新の知識を学会雑誌や研究会、インターネットから得ていくこと
ひとつ、自転車による心拍トレーニングを復活させること(開業の準備と事故の危険をいいわけにして少しさぼっていました。今は生活習慣病の危険の方が大きくなってきた気がします)
つまりは目の前の仕事を一生懸命していくことと、剣(体も?)を磨くこと、あくびをしている暇があったらこれらに励んでいこうと(いつまで続くかはわかりませんが)思っています。
7月1日初のレセプト作成
初めての月末を迎え、レセプト(診療の健康保険利用部分の請求書)を作成しました。なにぶん初めてのことで、最初は大きなハードルかと考えていましたが、当院で使用している電子カルテのダイナミクスがレセプト作成に大変優れていることと、当院の事務スタッフが入念に準備してくれたこと、同じダイナミクスを使用している先輩医院のいそむらファミリークリニックの磯村先生、スタッフの皆様が大変丁寧に教えてくださったことにより、診療終了後30分でレセプト作成を終えることができました。ありがとうございました。他にもコンピュータのセットアップをしてくださった、クロスポイント社の泉さん、ダイナミクス導入を迷っていたとき、忙しい中快く見学を受け入れてくださった大阪堺の白井内科クリニックの皆様にも御礼申し上げます。(先生、奥様、無事にレセプトできました!)ありがとうございました。
6月24日愛知泌尿器科医会
週末には名古屋で行われた愛知泌尿器科医会の総会に出席してきました。総会議事の後、新しい過活動膀胱の治療薬に関する講演がありました。講演は北海道でご活躍の先生のものでした(大変わかりやすく勉強になりました。)。直接の面識はないと思っていたのですが、懇親会でご挨拶しようとそばによっていくと「あ、野田先生。こんにちは。」と声をかけてくださいました。お会いしたことがあったかな?とあいさつを返しながら考えていると、学会で私の発表(軟性膀胱鏡や前立腺生検の痛みをとる工夫など)に目を留めて下さっていたとのことでした。私の研究は患者さんの苦痛をとることには自信がありますが、どちらかというとうら街道、すき間産業的な研究と思っているので、こうして遠くの活躍中の先生に声をかけていただいてとてもうれしく思いました。
私の研究、工夫は診療所での外来診療でも十分続けられるものですので、引き続いてがんばっていこうと思います。
6月22日父の誕生日
今日は(生きていれば76歳になる)父の誕生日。地元に帰ってきて開業することをきっと喜んでくれたと思いますが、6年前大腸がんの転移で亡くなってしまいました。若いころヘビースモーカーであった父は50歳の時にも肺がんの手術を受け、これを乗り切りましたが、2度目のがんで数回の手術の後に残念な結果となりました。因果関係がはっきりしているわけではありませんが、喫煙も2度のがんに大きく関与しているのではと考えています。私は呼吸器の医師ではありませんが、泌尿器科の中でもがんの診断治療を専門にしていたこともあり、がんを減らして健康を守るためには禁煙教育がとても大切だと思っています。そしてそれは今やめたくてやめられないひとだけでなく、中学生、高校生にたばこの害を強く知らせていくことが大切だと思っています。政府、JT、愛煙家のみなさまもこの点は同意していただけますでしょうか?やせたほうが健康にいいのがわかっていながら、なかなかやせられない私には愛煙家を非難しづらいのですが、次代の健康を守るため、若い人たちに禁煙を勧めていきたいと思っています。必要があれば講演(少人数向けでも)もお受けしております。
6月19日
週末には頻尿の新薬についての研究会に出席してきました。こうして医師ひとりで診療していると新しい情報に遅れないことが大切であり、インターネット、学会、医学雑誌などとあわせて研究会での勉強も重要です。週末に得た知識を明日からの診療に役立てて行きたいと思います。
6月12日初手術
今日は当院で初の手術。なれた手術でも環境がかわると(少しだけ)どきどきします。十分に準備し、頭の中でシミュレーションをしたので足りない道具、材料もなく、順調に終えることができました。
助手をしてくれた看護師も初めてつく手術なのに勘がよく、とても息のあった手術ができました。以前より、きれいにしあげることにこだわりがあり、学会(泌尿器科学会総会)でビデオも発表した手術だったので、思うようにできて気分も最高です。
6月11日
今日は、姫路で結婚式に出席してきました。臨床研修を終えて内科医として踏み出した医師と薬剤師のカップルで(どちらも親しい友人だったのですが)、とても素敵な結婚式でした。花嫁さんの満面の笑顔と花婿さんのはにかみがちな笑顔が印象的でした。
ひさしぶりにあった友人たちと話もできました。ホームページをみたという声も聞けました。地道な宣伝活動として、私の医療に対する考えが伝えられるようなコンテンツを増やしていきたいと思います。
明日は、医院での初手術です(私自身はは過去にたくさんの経験のある手術です。念のため)。小さな手術ですが最善をつくしたいと思います。
6月7日今、お得です!
2日に開院して今日で5日目(日曜日をはさんでですが)。予想はしていたものの、勤めていた病院から遠隔地で開院したこともあって(ひとはこれを“落下傘”と呼ぶのだそうですが)大変ひまにしています。勤務医の時には机の上にたくさん積まれたカルテにため息をついていたものですが、人間(というより私が)勝手なものだと思います。時間はあるので来ていただいた方には、ほとんど待ち時間なく、十分に時間をとって診察、説明することができています。空いた時間には改めて勉強をして、新しい知識を診療に取り入れていこうと思っています。あせらずに、一歩づつ。
ゆっくり話を聴いてほしい方、待つのが嫌いな方、今がお得です!!
6月2日開院しました
開業しようと思って約2年、準備に取り掛かって1年2ヶ月、多くの方々のご好意と協力によりついに今日に至ることができました。最初はだれにどのように相談してよいかもわかりませんでしたが、姫路で開業されている先輩医師に紹介していただいた開業支援の専門家が大変よい方で、親身になって手伝っていただきました。そこからご紹介いただいた設計事務所、担当していただいた若い設計士さん、建築会社、税理士事務所など本当にこの方々に出会えてよかったと思っています。
朝9時のオープン時にはだれも来ていただけなかったらどうしよう、と思っていましたが途中1時間近くお待ちいただくこともあり、あっという間に1日が終わりました。アクシデントも小さなものだけで、来院いただいた方に迷惑をかけることもなくほっとしております。
明日からも来院お待ちしております!
6月1日
明日はいよいよ開院です。いったい何人の患者さんを迎えることができるのか、スタッフとどきどきしながら考えています。今日は医院の立ち上げに協力してくださった方々が模擬患者として、シミュレーションに参加してくださり念入りに練習してみました。最初は不手際があってスムースに行かない部分があるかもしれませんが、そこはフレッシュなチームが誠意をもって診療させていただきますのでご容赦をお願いします。安全面に関しては細心の注意を払って診させていただきます。
よろしくお願いします。
5月27日内覧会
今日は雨が予想されていましたが、なんとか天気ももって無事に内覧会を行うことができました。ご参加の皆様、お祝い、電報をお寄せくださいました皆様、ご協力いただきました皆様、本当にありがとうございました。ここにいたるまでもひとりの力では到底たどりつけませんでしたが、本日も多くの人々の好意に感謝、感謝です。これから一生懸命地域医療に取り組んで恩返しをしていきたいと思います。
本当にありがとうございました。
5月25日
いろいろな用事に追われホームページの更新を怠っておりました。電話とファックスが使えるようになりましたのでお知らせいたします。6月2日からの予約を受け付けたいと思いますので、(準備期間の間は)月から金の10時から15時までの間にお電話をいただけましたら幸いです。
4月29日
スタッフといっしょに5月1日に開業する泌尿器科医院の内覧会を見学に行ってきました。院長先生をはじめ、そちらのスタッフの笑顔がとてもすばらしく思えました。以前にも小児科医院の内覧会をみに行ったことはあるのですが、(手術でもそうですが)自分なりに準備を進めているといままで見えていなかったことがいろいろ見えてくるように思います。
まだまだ忘れていること、準備のたりないところもたくさんありそうですが、スタッフの仲間といっしょに解決していきたいと思います。
4月17日
今日はオープニングスタッフとの初顔合わせ。面接では話したことはあっても7人と同時に顔をあわせると少しどきどきしました。前日に履歴書をみながら顔と名前を一生懸命おぼえましたが、6人来ているのをみて「○○さんがまだみえてませんね。」というと、私はここです、と。言い訳をすると髪型が写真と大きく違っていたのでうっかりしてしまいました。(しったかぶりはよくないですね)
喫茶店でお茶を飲んだ後、みんなで建築中の医院をみてまわりました。建物としてはほぼできあがっており、後は家具、建具などを残すのみとなっています。
皆さん明るく、仕事への意欲に満ちていて、とっても楽しそうな職場になりそうです。
4月7日
電子カルテが届きました。当院ではダイナミクスという、電子カルテを使用する予定にしております。電子カルテの操作を勉強していくにはもちろんコンピュータが必要ですし、それを置く机も必要ですが、医院の建物がまだできていないので、とりあえず自宅のコンピュータで練習です。勤務医の時も電子カルテの導入にはかかわっていたのですが、診療所用は勝手も違います。他にも準備することは多いのですが、当面は電子カルテのことが最重要の課題となりそうです。(がんばります)
3月24日
8年間勤めた姫路聖マリア病院での勤務も3月で終わります。今日は卒後臨床研修終了式が行われました。6人の研修医はとてもすばらしい人材で、これからの後期研修の中で輝いてくると思います。100人近い病院関係者の祝福を受け、厳かな式典とパーティが行われました。研修医のうちの二人と私は病院を去るわけですが、思い出に残る会になりました。
医局の荷物をまとめ、ダンボールに詰めていくのも寂しいものです。久しぶりに出てきた手紙や写真に手を止めながら荷造りをしています。(明日もかかりそうです)