慢性前立腺炎に通常使われる薬は、抗菌剤(細菌を殺す薬)かセルニルトンという花粉から抽出した薬であることが多いと思います。明らかに感染を思わせる症状のあるひとには抗菌剤をだしますが、その他の場合はセルニルトンが治療の中心となると(少なくとも私は)考えています。
ただ前立腺炎は多様な症状を合併することが多いので、尿が出にくい人、残尿感のある人、痛みの強い人、不快感の強い人、その他の症状があれば、それらの症状に応じて薬を追加することになります。
花粉のエキスの抽出物というとそんなものが効くのかと思う方も多いと思います。海外で通用しない薬は信用できないという方も。しかし私も海外で診療はしていませんが、アメリカ人(ヨーロッパ系もアフリカ系も)にもオーストラリア人にも中国人にも韓国人にも有効でした。
職業的にも多くの医師(友人を含む)、薬剤師を含め、薬に関して詳しい知識のある方々も効果を認めています。
ただインターネットでよく調べている人にセルニルトンは効かない、という人のページもあると言う方もいらっしゃいます。どの薬もそうですが、多くの人に効く薬も一部の方には効かないことがあります。そういう方には症状に応じて別の薬を追加するようにしています。
薬が効くか効かないか見極める期間は1週間~2週間が適当と思われます。この間に多少なりともましになった方はさらに改善が期待できますが、全く良くならない方は変更が望ましいと思います。