開業して16年になりますが、病院での仕事に比べ大きく増えたのは性行為感染症の治療です。
従来最も多いのは尿道炎で、これは排尿痛や尿道口(おしっこの出口)から膿がでたりする病気です
最近増えた病気に梅毒があります。一時期は血液検査による発見と抗菌剤の効果で激減していましたが、最近はかなり増加してきています。この原因はいろいろ言われていますが、海外からの流入・パートナー以外との性交渉の垣根が低くなったことの二つが大きいのだろうと考えています。
統計上はもちろん、診療をしていてもかなりの症例がみつかります。重症化する前の治療が望ましいので、多くの人と性交渉をしない・多くの人と性交渉している人との性交渉をしない、という感染防止に努めるとともに、心当たりがあってしこりや潰瘍を認めるようなら泌尿器科の受診を考えていただきたいと思います。