新型コロナと泌尿器科

2020年のGWにこのコラムを書いていますが、緊急事態宣言も延長になりなかなかきびしい自粛状態が続いています。

田舎であり、呼吸器疾患を診ていない当院では、直接にはあまり実感がなく、学会・研究会が中止になり、他の店舗に倣ってカウンターに塩化ビニールシートを張ったり診察中にもマスクをお願いするような形で気をつけているぐらいです。

ただ気になることもあります。それは未だに(多少数は減ったとはいえ)不特定多数と接触している人との超濃厚接触により尿道炎になってくる方が結構いることです。そもそも自分は大丈夫という勘違いから尿道炎になって後悔する方は以前からいらっしゃるわけですが、新型コロナのいわゆる性病と異なるところは「もらってきたら家庭で・会社で広めてしまう可能性がある」というところでしょう。

そういうところの利用が多い方はもちろん控えていただきたいのですが、テレビでやっているパチンコ屋での行列を見ているとそういう方々に自粛を促すのはなかなか難しいかもしれません。で、ここで何を訴えたいか、というとそういう武勇伝を語る、もしくは語ったことのある友人、上司、同僚、部下(配偶者、はいませんかね)がいるようであれば、示唆、注意、警告をしておくのがいいのではと思うのです。

私も尿道炎の患者さんたちに普段だったらあまりしない「生活指導」を行っています。「家庭と勤務先を少しでも大事に思う気持ちがあったら、今は控えたら」と。

もしかしたら、尿道炎の症状のある患者さんも診察を待つ間の駐車場での車内待機が望ましいのかもしれません。