花粉症の治療

 正直にいいますと私は決して花粉症に詳しいわけではありません。風邪薬と同様、ほとんど1からの勉強になりますが、花粉症シーズンに備えた勉強の成果を花粉症に苦しんでいる方々にも参考にしていただければ幸いです。

 花粉症の症状については医療関係の方でなくてもよくご存知のとおりで、くしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみなどが代表的な症状で、時に集中力の低下や倦怠感、熱感などがみられることがあります。風邪との鑑別に困ることもありますが、症状が長期に続く、熱がない、鼻水がさらさらしているなどの特徴がみられれば花粉症を考えたほうがよいでしょう。

 検査としてはIgEをはかる方法、皮膚反応で抗原を調べる方法がありますが、後に述べる根治的治療を考えないのであれば検査は必要不可欠では無いのかも知れません。(専門家には怒られるかも知れませんが検査は治療の選択枝を考えてと思います。もしかするともう少し勉強していくうちに「こういうケースは早めの検査を」と考えるようになるのでしょうか?)

 さて、花粉症の治療は大きく対症療法根治療法に分かれます。症状を抑えるだけより根本的に治すほうがよいに決まっていますが、根本的に治すのはなかなか困難なこともあり、現在の治療としてはほとんどの方に対して対症療法が行われます。

 花粉症の症状はヒスタミンという物質により引き起こされるため治療には抗ヒスタミン剤と呼ばれる薬が用いられます。最近では抗ヒスタミンの中でも選択性を高めた薬(ねむけを起こしにくく効力が強い薬)が抗アレルギー剤という名前で発売されています。

 飲み薬、点眼薬、点鼻薬がありますが、飲み薬については(抗アレルギー剤の中でも)特に眠くなり難い、一日一回ですむ、効力が強いなどそれぞれに宣伝文句があります。当院では眠くなり難く、一回ですむ薬(クラリチン)と効力が強いといわれる薬(アレグラ)、一日一回で済み値段が比較的安いジェネリック薬(ヘルボッツ)の3通りを用意しています。点眼薬、点鼻薬はそれぞれ信頼できる友人の眼科医、耳鼻科医に相談の上、推薦の薬(パタノール、フルチカゾン)を使用しています。あと、漢方薬として小青竜湯が効くという話があり、希望があった方に試してみましたが大変調子がよくなったとのことでした。漢方薬に限らず薬の常としてだれにでも効果があるわけではないとは思われますが、ご希望の方がいれば試してみてはと思います。

 花粉症の根治療法には減感作療法があり、標準的な治療としては抗原を特定し、継続的に注射をしていくというものがあります。ネットを通じての情報収集ではありますが、スギ花粉以外のエキスが入手困難(?)で複数のアレルゲンに反応する方には不向きであるとか、数年にわたり注射を繰り返すので治療の苦痛が強いとか、治療できるアレルギーの専門家が少なく、どこでも治療できるわけではないなどの記載がみられました。また注射をしなくてすむ減感作療法も欧米では行われており、日本でも一部の研究施設では試みられているようですが、保険適応はまだないとのことです。数百万人が苦しんでいるといわれる花粉症ですが、完全に治すのはまだまだ難しそうです。今のところは大部分を占める軽症の花粉症においては抗原(多くの場合はスギ花粉)をさけ、戸外から家の中に持ち込まないようにして、ストレスの少ない生活をおくることと対症療法薬を使っていくほかはなさそうです。

 重症の方に関してはアレルギー専門医や眼科医、耳鼻科医への紹介も必要と考えています。症状の程度と生活にどのくらい支障がでているかを、じっくり話を聞きながらどのように治療していくべきか希望を尊重しながら相談して行きたいと思います。