慢性前立腺炎のタイプ別の治療

慢性前立腺炎の症状は多彩で、

1)排尿時の不快感(残尿感なども含む)

2)排尿時の痛み

3)排尿困難

4)頻尿

などの代表的な症状の他、

5)会陰部痛(肛門と陰嚢の間の痛み)

6)睾丸痛

など、一見前立腺と関係のないようなところの症状もみられます(これらが前立腺炎の症状と考えられるのは、治療によりいっしょによくなったり、1 ~ 4)の悪化とともに5)、6)も悪くなったりするからです。

前立腺炎の患者さんを診る時にはどの症状が一番強いかをよく聞いて、セルニルトンにどの薬を追加するのかを決めて、薬を処方しています。病気というのはひとつひとつデジタルに決まるものではなく、少しずつ重なり合っている部分があるのだと思います。基本は(最初に特に)ゆっくり話を伺うこと、受診のたびにましになっているか、いないのかを確認し、薬の増減、変更を検討していくことだと考えています。

多くの場合は1週間から2週間の処方とし、これで治ってしまうわけではないが、ましになるかどうかをみたいと話します。この期間でまったく効果のない場合は変更が望ましいし、多少でもましになっているようなら、根気良く服用を続けることで、さらに改善することが見込まれるからです。