糖尿病は基本的に内科の病気ですが、尿検査を数多く行う泌尿器科ではよく見つかる病気です。前に述べた糖尿病性亀頭包皮炎という病気でも、糖尿病が見つかることはしばしばあります。
また中等症以上の糖尿病では、浸透圧利尿と口渇のため多飲多尿となり、結果として頻尿を訴えて受診される方も多くみられます。重症の糖尿病では末梢神経障害から尿意の障害や排尿にかかわる神経の障害がみられ、排尿困難の原因になることもあります。
一方で最近の糖尿病治療薬の中には尿中に余分な糖を排泄することにより血糖を下げようという薬もあり、尿糖を正しく評価するのに注意が必要なこともあります。
さらに重症の糖尿病が続くと腎機能がが損なわれ(腎臓が悪くなり)、血液透析が必要となることもあります。これは事前に蛋白尿が多くなります。蛋白尿が増えてくるようなら、より注意が必要です。
このように数ある内科の病気の中でも糖尿病は泌尿器科と縁の深い病気といえると思います。結果として、私も糖尿病に関心を持つようになり、ある程度のかかわりを持つようになりました。当院で発見して内科の先生に紹介した糖尿病の患者さんも、かなりの数に上ります。
最近個人的にも糖尿病など生活習慣病も気になっており、ときどきではありますが境界領域の糖尿病予備軍や軽症の2型糖尿病についてもつづっていきたいと思います。